Symphony11【病系】【短編集】

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水side







みんなでハイタッチしたり、ハグしたり。綺麗に着飾った僕達は、気合を入れるのと緊張を和らがせる為に動き回る



ジェルくんが復帰してから初めてのライブ


僕だって、とっても緊張しているんだ

当の本人が緊張しないわけが無い




彼に手を差し伸べて握手。その後ギュッて抱きしめた



「 震えてる 」

「 …、ン 」

「 くふふw喋れてないじゃん 」

「 、喉カラッカラやねん 」


そういう声も震えていて、ドリンクを渡すとそれをがぶがぶっと飲んでふぅ、と息を吐く




「 ここ触って 」

自分の胸をポンポンと叩いて言えば、彼のこちらも震えた手がゆっくりと近づいてきて僕の左胸に手を置いた



「 …ドクドク、、はや 」

「 僕だってめっちゃ緊張してる。ジェルくんと同じ。けど…大丈夫だよ！ 」

「 ……w なんの根拠もないなぁその言葉 」


理由は無いけど、なんか大丈夫って気がするんだ



「 大丈夫。だってジェルくん独りじゃないし！ 」

「 そぅやな、 」


手を繋いでそれをぶんぶんと振りながら、「大丈夫」と何度も口にする

それは僕自身への暗示でもあるから






「 何してるんですか？2人 」


その様子を見つけたるぅとくんがニコニコしながら近づいてきて、ジェルくんの反対側の手を繋いだ



「 ジェルくん手冷た。僕があっためるね 」

「 るぅとは緊張してないん？ 」

「 してるけど、楽しみが大きい！ 」


僕もそう胸を張って言えればどれだけ心強いのか。

きっと同じことジェルくんも思ってそうだな




3人が横になって手を繋いでれば、莉犬くんがニヤニヤしながら近づいてきて「俺もやる！」と僕と手を繋ぐ

るぅとくんが端の方で精神統一してるさとみくんを呼べば「何してんだよw」と口角上げたさとみくんがるぅとくんと手を繋ぎ、僕ら5人手を繋いだ




「 ジェルくんが緊張してるから 」

「 俺だってしてるよ 」

「 さとみくんが？珍し 」

「 けど、上等だよ。緊張上等。喧嘩上等。 」

「 喧嘩？w 」


オープニング前のセット越しにはお客さんの人圧を感じる

そんな裏で手をつなぎながら話す僕ら5人




「 それくらいの気持ちで行くってこと 」

「 …なるほどな、 」



「 エンジン組む？ 」



そんな声に端のさとりいぬが手を繋いで円になる

ジェルくんに掛け声を任せれば、何故か掛け声は、




「 いくぞ！」

「「 喧嘩上等！！ 」」



どこぞのヤンキー集団みたいになった







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喧嘩上等−fin.


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