Symphony11【病系】【短編集】

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桃side









「 、ｹﾞﾎｯｹﾞﾎ……おぇﾞｯ 」


あの日から2日

こんなにしんどい日々は無いだろうってくらいしんどい



襲って来る吐き気。もう何日も食べてないから液体だけが出てくる

あんなことをメンバーの前で言ってしまった手前、メンバーに頼ることも出来ず心細い







「 、、っは……さいあく 」


声を殺してなんの涙かも分からない涙を流す俺

……だっさい





あの日、あの時。耳鳴りがした。メンバーの声が聞こえ無くなって、聞きたくも無い言葉に脳内を埋め尽くされた


嫌で嫌で、もうこれ以上は心が終わってしまいそうで、気がついた時には叫んでいた



メンバーの驚きと畏怖の顔が今も脳裏にこびりついている






［誰もお前のこと好きじゃない］


メンバーも俺のこと好きじゃない

家族のような大好きなあいつらに俺は嫌われたんだ







逃げるように家に帰って、それから吐き気が止まらない


もう俺の心は壊れてしまったみたいで、自分で制御が全く効かない




ろくな生活をしてなかったせいか、きっと熱も出ているのだろう

体は寒気で震えている







このまま目を閉じれば終われるのだろうか


そう祈るように、目を閉じた








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