087 ページ37
.
水色side
「こちらへどうぞ」
名古屋の知らない病院
知らない角を曲がって部屋に入る
そこには知らない大きな機械をつけ眠っている
よく知った人
.
.
「…何とか一命は取り留めました。しかし、何があってもおかしくない状態です。」
＿＿＿＿え？
.
「今日が山場です」
ドラマでしか聞いたことない言葉たちを並べられ
頭も体も硬直した
.
水「…、どういうこと、？」
紫「……ごめん……、、」
声にもならないくらいの小さなその言葉が聞こえる
.
『救急車なんて大袈裟なんだよ』って
白い歯で笑って
僕の顔みて『大丈夫だ』って言ってくれる
そんなさとみくんを想像してた
.
でも現実はそんな甘くなくて
さとみくんに繋がれてる機械音が響くだけの静かな病室で
僕たち6人
いつも『さとみくんは大丈夫』って言ってくれるなーくんは
震える手を必死に握りながら、何度も『ごめん』と呟き、俯いていた
.
僕らはそんななーくんに何も声をかけてあげられなかった
.
.
スタッフさんに連れられ、病室を出る
「…皆さん。しっかりしてください」
僕らのことを昔から知ってるスタッフさんは目にいっぱいの涙を溜めながら言った
赤「…どうしますか、この後」
莉犬くんは袖で涙をグイッて拭いて前を向く
「一旦ホテルに戻りましょう。皆さん今日は休んでください。」
とぼとぼとみんなが歩き始める
橙「誰かるぅちゃんに肩貸してあげて…！」
熱中症になっちゃってたるぅとくんは、真っ青な顔でフラフラしてて
無理させちゃってたのに気づけなかった
ジェルくんの反対側でスタッフさんが駆け寄ってるぅとくんを支えた
.
水「…なーくん、、？」
さとみくんの病室前から動かないなーくん
紫「…みんな帰って休んで。
俺ここに泊まってくわ…、、」
明らかに疲弊した顔で無理して笑顔作ったなーくんが僕らを見る
水「…なーくんも休んだ方がいいよ絶対」
赤「そうだよ」
紫「いや、大丈夫」
橙「なーくん、今日は休も。お願いやから…」
紫「本当に俺は大丈夫だから」
ジェルくんの悲痛な思い届かず
なーくんを残して僕らはホテルに戻った
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らふのすけ(プロフ) - おーもちさん» コメントありがとうございます！道徳の教科書に乗れちゃうぐらい頑張りますね٩(ˊᗜˋ*)و (2022年2月14日 23時) (
レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
おーもち(プロフ) - 初コメ失礼します！えっと…一つ言うとやばいです！語彙力はとっくに消えてます！とりあえず最高でしたぁ！これしか出てこなくてすまぬ…これからも投稿頑張ってください！道徳の教科書に載るのでは…？ (2022年2月13日 7時) (レス) @page50 id: 971ff4286b (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - りいちゃさん» コメント、そして読んで頂きありがとうございます。物語も終盤です。これからもよろしくお願いします！ (2022年2月9日 19時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - カプチーノさん» コメントありがとうございます！言葉選びは結構気にしながら作ってるので、そう言っていただけて嬉しい限りです^∇^ (2022年2月9日 19時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
りいちゃ - この話とても感動しました。つい一気に読んじゃいましたw 続きが楽しみです、更新がんばってくださいおうえんしてます！！ (2022年2月5日 13時) (レス) id: 35dee12c52 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らふのすけ | 作成日時：2022年1月11日 23時
