生きる 2【stpr】

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桃side














30歳まで生きられない




この言葉は俺にとっての呪いだ









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もし本当に30歳という歳を迎えずに


俺はいなくなるなら


この体の変化は妥当なのかな







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体が動かなくなって




だんだん臓器の機能も止まって




俺は自分じゃ何も出来なくなって





メンバーに沢山の負担を掛けて消えてくのかな









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そんなの絶対に嫌









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「こんにちは」


桃「あぁ、先生…」


「なにか思い詰めてるようですね」


桃「ﾌﾌｯ､まぁ考えたくなくても考えちゃうことが頭から離れないって感じですかね」


「そうですか」







担当医は、精神科にも行った方がいいと言っていたけど



自分が精神科に行かなくてはいけないくらいやばい状態と思いたくなくて断った








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「最近開発されたばかりの新薬で、さとみさんの病気に効くであろうと言われているものが出たんです

まだ、前例はない完全な新薬ですが、、、」


桃「また歩けるようになるってことですか？」


「しっかりと効けばそうですね。

しかし、副作用が結構重いとも聞いています

使うかどうかはさとみさん自身に任せます」







そう言って部屋を出ていった








提案された薬を調べてみる









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その薬に関するニュース記事は本当に新しいもので




下半身不随で車椅子生活を送っていた男性が、その薬を服用後自分の足で歩けるようにまで回復したそうだ




しかし、副作用は発熱、吐き気、関節痛、貧血、食欲不振などかなり辛かったとも書いてあった










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生きることを諦めない





そう決めたんだ










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あと半年しか人生がなかったとしても





その半年を車椅子で過ごすなんて嫌だし







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メンバーのため






自分のために








俺はこの治療を受けることを決めた
















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