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「 ころん、なんか隠してることあるやろ、 」
僕は今、窮地に立たされている
僕の友人ジェルくんが僕の手を離してくれないんだ
『 、なんも隠してないって…w 』
「 なんで隠すねん 」
誰もが、友達にも言いたくないことの一つや二つあるだろうと思うが、ジェルくんの大真面目で本当に心の底から心配してくれてる様な表情に簡単には言い返せない
「 バイトっての嘘やろ？
俺、ころんのバイト先に知り合い居るから聞いたんや。最近全然シフト入ってないって 」
『 そ、それは…別のバイトを……、 』
あぁ、思い出した
僕、嘘はすこぶる下手なんだった
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「 ちゃんと話すまで返さへんから 」
なんて言われて、学内のカフェに連れてかれる
待ってよ、僕これから治療行かなきゃいけない日なのに…
『 ごめん。本当にごめん
今度、ちゃんと話すから今日だけは勘弁して 』
自分にはブラックコーヒー、僕にはしっかりカフェオレを買ってきてくれたジェルくんに頭を下げる
「 …分かった。ちゃんと今度教えてや 」
『 うん、ちゃんと話すよ 』
カフェオレはちゃっかり戴いて、僕は足早にバスに乗り込んだ
＿
検査を終え、病院を出た頃にはもう日が沈んでいた
バス停でバスを待っていると、突然声をかけられた
よく知っている
この辺ではあまり聞かない関西弁だ
『 ……ぇ、、ジェル、くん…。 』
自転車をバス停の横に止めて、僕の座るベンチの隣に腰掛ける
「 ごめん。尾行してた 」
『 ……、 』
もしかして、バレた？
「 …病院で何してたん 」
『 え、えっと…いや……お見舞い？ 』
「 誰の？ 」
『 ん？あー母親？ 』
「 ころんのオカンこの前会うたよ。スーパーで。元気そうやった 」
『 ……ぁ、いや。 』
「 放射線科ってとこ入ってったな…
俺、じいちゃんの病院よく見舞い行っとったから知ってんねん。そこが何するところか 」
ジェルくんは僕を見ようともしない
ただ1点どこか遠くの方を見ながら喋っている
『 怒ってる……？ 』
「 んん…そやな、…ちょっと怒ってるかもしらん 」
やっと目が合った時ハッとした
だってジェルくん泣いてるんだもん
『 じぇ、るくん…？ 』
「 言えや…！ 一人で抱えんな 」
そう言って、彼は僕を抱き締めた
僕は何故か、こみ上げてくるものを抑えられなかった
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らふのすけ(プロフ) - ツキさん» コメントありがとうございます！凄く嬉しいお言葉有難いです☺️ (2022年11月14日 14時) (
レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - みずきさん» コメントありがとうございます！これからも頑張ります💪🏻 (2022年11月14日 14時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
ツキ - 最後の話、凄く感動しました！元々、病系は苦手で、読み終わった後、凄く悲しい気持ちになるのですが、この話を読んだ後は、良い話だったなって思えました！こう思ったのは初めてです！ありがとうございました！ (2022年11月11日 18時) (レス) @page26 id: f52078334a (このIDを非表示/違反報告)
みずき - 初コメ失礼します！めっちゃこの話どタイプです！がんばってください！ (2022年11月4日 19時) (レス) @page25 id: e41f8fb311 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - あさん» お待たせしました！時間をかけてじっくり書いたお話なのでぜひ読んで頂ければ嬉しいです😌 (2022年11月4日 16時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らふのすけ | 作成日時：2022年9月21日 2時
