ほっとらて【短編集】

好奇心【黄】* ページ17

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『 今日一緒に帰ろ！ 』



あまり誘われない帰りのお誘い


デートの日とか、彼の部活がない日とかそういう偶然が重ならないと誘われないから

朝、一緒に学校に来る時に誘われてから一日中ルンルン気分だ







クラスが違うから、学校ではあまり喋れないし少し寂しい


一緒にお昼ご飯を食べようと食堂に集まる




席に座って待っていると、彼がお弁当を持ってやってきた









『 お待たせ！ごめんねぇ 』

「 大丈夫だよ 」


私の隣にストンと座った彼





お弁当を食べながら、2人で話す

このたった40分間が私たちの学校での時間だ






「 今日部活、だよね？ 」

『 うん。あれっAは部活無かったっけ？ 』

「 いや、あるあるよ！ 」

『 一緒に帰るのやだ？ 』

「 いや！すんごい楽しみ 」

『 ……そう、 』


シュンと、眉を下げてお弁当をひとくち食べた彼





「 ごめんごめん！るぅとくん！ 」

『 ……いいですよ、僕と一緒に帰りたくないんですね 』

「 違うって！もう〜 」



机の上に置いてある彼の左手の上に手を乗せる







『 ふふっ、引っかかったな？w 』

「 あっ、またやったでしょ〜もぉ〜〜！ 」



私の手をちゃんと握り返してくれて、満面の笑みがこちらを見る






彼はいつもこう



本当にずるい







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