ほっとここあ【短編集】

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「 姉ちゃんがるぅとに謝っといてって 」


1週間後、グループで集まった時にジェルくんが言ってきた




『 いや…、僕も反省してます 』


あの日のことは、帰ってから猛反省した






「 そんでさ、お詫びにご飯行きたいって言ってたんやけど、どうかな？ 」

『 …いいんですか？ 』

「 うん。連絡先渡すからさあとは2人で連絡取ってや 」

『 えっ、2人ですか？ 』

「 そうやろ。俺関係ないもん 」



LINEのIDをジェルくんから受け取り、連絡を取る


明らかにパリピのアイコンから直ぐに返信が来て、あっという間にご飯に行く日が決まった







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集合時間より1時間も前に僕は到着してしまった


僕、めちゃくちゃ緊張してる……







「 あ、るぅとくん？ 」


待ち合わせの時刻の50分前ほど

綺麗目な格好をしたジェルくんのお姉さんが来た



『 あ、はい！早いですね 』

「 慣れない場所だから、迷ってもいいように早めに家出たんやけど…るぅとくんの方が早かったね 」

『 あ、僕は……、楽しみだったので 』


嘘偽りない言葉を並べると、お姉さんの頬が赤くなった気がした






『 あの、この前はすみませんでした 』


予約していたランチの場所に付き、向き合ってすぐ僕は頭を下げる




「 ふふっ、唐突すぎるやろw
こちらこそ、変なこと言ってごめんな 」

『 いえ… 』

「 来週、大阪帰ろうと思ってんねん 」

『 そうなんですか… 』




「 ずっと気になっとったんやけどさ、タメ口でええからね？ 」


アイスコーヒーを飲んだお姉さんは半笑いでそう言った




『 え、でも…、僕ジェルくんにも敬語ですし… 』

「 …あ〜じゃあダメや。やっぱり敬語で。あ、いやもっと丁寧な敬語で 」

『 …？お姉様、今日も存分とお綺麗でございますね 』

「 ふふっ、何その言葉www でもいい！それで行こ！ 」

『 嫌ですよw 』

「 いや、ダメ。ジェルより崩した日本語使うの禁止やから 」





お姉さんはそう言って、僕の発言一つ一つにげらげらと笑った

緊張なんかどこかへ消え、ご飯を食べ終わる頃には完全に打ち解けていた





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