ほっとここあ【短編集】

タイムマシーン【橙】" ページ3

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⚠︎︎ 紫さん出現注意報発令…!!!


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今日も俺はなーくんの元へ向かう

この病院は広いから、最初はよく迷子になったけどもうすっかり慣れてしまった



6階の1番奥の部屋、白い大きなドアをノックする






＿＿＿返事はない


ゆっくりとドアを開けると、眠っているなーくんがいた







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起こさないように気をつけながら、誰かが持ってきたのであろう綺麗な花の刺さった花瓶の水を取り替える





「 …ジェルくん？ 」

『 あ、ごめん起こしちゃった？ 』

「 ううん、 」

『 朝ごはんはちゃんと食べれた？ 』

「 うん。久しぶりに全部食べれたの 」


前来た時と比べて、顔色が良さそうななーくんに少し安心した





「 あ、これ会社の人から貰ったよ 」


そう言ってなーくんが指さした先に飾ってある千羽鶴




「 みんなで作ってくれたんだってね、ありがと 」


そうやって、クシャって笑う

鼻に着けたチューブと、今にも折れてしまいそうな腕に着いた点滴が俺の心をぎゅっと締め付けるんだ










“覚悟をしておいて下さい”



そう言われたのはもう何か月も前

覚悟なんてできるはずなくて、俺は毎日なーくんの元に通い続けている



その時なんて、想像はしたくないけど、

だんだん痩せていっていることや眠っている時間が長くなっていることに、気付かないふりを続けるのは難しかった








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「 リスナーさんからもたっくさんメッセージ貰ってる…
早く元気にならなくちゃね 」

『 …そうやなｯ 』




なーくんはきっと、分かってるはずなのに

いつも前向きな言葉を発してくれる







俺はな、なーくん


俺の前ではな、無理して笑わんでもええんよ＿＿＿＿＿



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