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JN「ねえ、ミョンホ」
MH「…うん？」
JN「Aがいなくて、ミョンホは寂しい？」
突然降ってきた言葉に驚いて顔をあげたら、今度はジュニヒョンが顔を覗き込んできた。
眉は下がって、心配そうな瞳がすぐそこにある。
いきなり立場が逆転したせいで、なんだかよくわからなくなった。
誰が誰を慰めているのか、悲しんでいるのはどっちなのか。
どっちがどっちかなんてそんなことを決めたところで、結局考えることはヒョンも自分も同じのような気がするから、きっと意味なんてないんだろうけど。
太陽のない月のような。ぽっかり空いた大きな穴。
それを埋められるのは、きみ以外にいないと知ってる。
MH「…寂しいよ」
JN「うん。僕も」
ほんの少しだけ泣きたくなったことは、隣にいるヒョンには内緒にしておいた。自分の足元をただ見つめる。
優しいその声も、あたたかい手も、この世の何よりも綺麗に佇む瞳のことも。
そのすべてがこの瞬間に鮮明に蘇ってきて、口に出した言葉が事実を突きつけるように静かに響いた。
何度も何度も考えている。
そばにいるためには、きみを引き止めるためには、何ができるんだろうって。
MH「寂しいけど、ちゃんと待とうと思って」
JN「…うん」
MH「Aって、僕の頼みなら何でも聞くって言うの」
JN「…ミョンホが言うならって？」
MH「そう。だから、僕も聞いてあげなきゃ」
何度も何度も考えたけど、やっぱり辿り着く答えといえばそれだけしかなかった。
いつかその願いを口にするときまで、ここで待とうと誓っていたことだった。
それがどんな願いでも、そこにどんな思いが宿っていたとしても、ただ聞いてあげようと思ったんだ。
Aはいつもそうしてくれるから。
何があっても受け止めて、優しい光をくれるから。
叶えられるなら、その願いを星にかけようとさえ思う。
きみが笑っていられるなら、それだけでいいと思えたから。
きっとこれは、それだけの話なんだから。
MH「…帰ってきたら何してあげたい？」
JN「綺麗なもの、いっぱい見せてあげたいな」
MH「僕は、ぜんぶ叶えてあげたい。Aが望むこと全部」
JN「じゃあ、ミョンホが魔法使いにならなきゃ」
MH「…懐かしいね、それ」
JN「うん。懐かしい」
二人でくすくす笑い合ったあと、ヒョンがぎゅっと手を握ってくれて。
それがAによく似てて、少しだけ弱った。
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をる(プロフ) - Kさん» コメントありがとうございます😭！！拙い文ですが楽しんでいただけているようで本当に嬉しいです。これからも見守っていただけたらと思います、ありがとうございます🙇 (4月3日 19時) (
レス) id: 8d863670a1 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - いつも読ませて頂いております！素敵なお話ありがとうございます。無理なさらずこれからも応援しています☺︎ (4月3日 11時) (レス) @page25 id: 64e289b1e8 (このIDを非表示/違反報告)
をる(プロフ) - こころさん» わー！！コメントありがとうございます😭本当に励みになります、嬉しいです。この先も楽しんでいただけたら幸いです！ (4月3日 2時) (レス) id: 8d863670a1 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 書き方がすごく好みです❤︎これからも楽しみにしています！ (4月3日 2時) (レス) @page25 id: ff02d19e18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：をる | 作成日時：2024年3月25日 3時
