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HS「ふざけんな」
JN「まって、スニョン」
HS「関係ないって、そうやって勝手に切り離すのはいつもそっちだろ」
声を荒げて飛び出したホシヒョンを、ジュニヒョンが咄嗟に押さえていた。ベッドの柵に手をかけて、Aの胸ぐらに掴みかかりそうになるのを、苦しそうな顔で必死に。
またぽつぽつと、雨が窓を叩き始める。
止んだのかと思っていたのに、また静かに雨音が響く。
静かすぎるこの場に、スングァニの泣き声とホシヒョンの言葉だけがはっきりと耳に残っていた。
この雨とともに攫われてしまいそうで、全てが流されてなかったことになるんじゃないかって、そんな気がして怖かった。
その言葉を受けても、Aは表情を変えなかった。
ホシヒョンを見つめる瞳の奥に、何があるのかずっとわからない。
きみが抱え込んで閉じ込めたそれを、自分は知ることができないから。その事実がどうにも痛く現実を突きつけてきて、また胸の奥が痛むのに、それでも言葉は出てこなくて。
何も言わない。何も教えない。
今まで知り得なかったそのすべてが、自分とAを切り離そうと渦巻いているようだった。
HS「俺が今まで、誰の隣に何のためにいたと思ってんだよ」
がしゃん、とベッドの柵を叩く無機質な音。
それを聞いたスンチョリヒョンが、言い聞かせるようにホシヒョンに視線を寄越したのを見て、ああ、なんて思った。
こんなにも苦しくて手を伸ばすのに、触れることさえ儘ならなくて、怒りも涙も後悔も、そのすべてがAに届くことが叶わない。それをこのとき、はじめて悟ってしまった。
悔しげに指先に力が篭るのも、吐いた息の落ちた先も、そこにきっとAはいない。
それを、ホシヒョンはわかりたくなかったんだと思う。
何も知らないくせに、わかってないくせに。
わからない。わかってない。
そんなこと、目の前のきみに一番言いたくなかった言葉のはずだった。
HS「みんな知ってるよ。おまえがあんなことするわけないって」
「全部嘘とは言いきれないのに？」
HS「なあ、何がしたいの？」
「だから何もしないよ」
ジュニヒョンに肩を押さえつけられたホシヒョンが、また唇を薄く開いて手を伸ばしたとき。
その手を掴んだのはスンチョリヒョンで、やめろとただそれだけを告げた。
その手もやっぱり震えていて、今にも泣き出しそうな表情が息苦しそうに歪められていく。
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をる(プロフ) - Kさん» コメントありがとうございます😭！！拙い文ですが楽しんでいただけているようで本当に嬉しいです。これからも見守っていただけたらと思います、ありがとうございます🙇 (4月3日 19時) (
レス) id: 8d863670a1 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - いつも読ませて頂いております！素敵なお話ありがとうございます。無理なさらずこれからも応援しています☺︎ (4月3日 11時) (レス) @page25 id: 64e289b1e8 (このIDを非表示/違反報告)
をる(プロフ) - こころさん» わー！！コメントありがとうございます😭本当に励みになります、嬉しいです。この先も楽しんでいただけたら幸いです！ (4月3日 2時) (レス) id: 8d863670a1 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 書き方がすごく好みです❤︎これからも楽しみにしています！ (4月3日 2時) (レス) @page25 id: ff02d19e18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：をる | 作成日時：2024年3月25日 3時
