寂しがりやの黒猫くん

喧嘩しないで仲良く。 ページ6

「なんで僕も、関係ないのに…。」



「文句を言うな、紬。」



それは、先程私が失礼な発言をして怒らせた男の子…紬君と、彼の友人らしい黒縁眼鏡をかけた、瑠可君がいた。



「ま、あんな形でだけど知り合えたんだし…ね?」



那月は、口元に笑みを浮かべる。



「………。」



かなり最悪な形の出会いだったけど…私は一気に不安になった。


一緒に遊ぶの…私は大歓迎だけど、向こう…特に紬君の方は絶対に違う、歓迎なんかしていない。


だって、めちゃくちゃ不機嫌そうな表情をしているから…。



「そう言えば、俺たちまだお互いに名前を言ってなかったな。」



瑠可君は、不機嫌そうな紬君の頰を思いっきり抓りながら、そう呟く。


確かに…まだお互い、ちゃんと自己紹介をしていない、2人の名前は間接的に知ったけど。



「雲井 瑠可、1年間よろしくな。…こっちは九条 紬。」



「私は柴田 那月、こっちこそよろしく!」



自己紹介が始まった、私も慌てて名前を言う。



「…取り敢えず、自己紹介も終わったね、それじゃあ1年間よろしくってことで、パーッと遊ぼっか!」



那月は元気よくそう言えば、私の手と瑠可君の手を握ると、教室を出る。


紬君の方は、後からノンビリと教室を出てきた。

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