May peace be with you.【特撮】

お月見：亡 ページ14

今日は中秋の名月らしい。ネットで皆が騒いでいるからか興味が湧いてきた。

今は深夜だが少しぐらい外に出ても大丈夫だろう。帰りにコンビニへ行ってスイーツを買おうか。

今日ぐらい許されると思いたい。



「こんばんは、A」
「亡！こんばんは」



急に声をかけられてビックリしたが亡だと分かった瞬間嬉しくなった。

亡も月を見に来たんだろうか。意外にロマンチストだったりして。



「今日は月が綺麗ですね」
「うん、凄く綺麗。ずっと見てられるなぁ…」



本当に綺麗だ。今まで見ていなかったのが惜しいぐらいに。

月に兎はいるだろうか。兎が作った餅は美味しいだろうか。そんな事を考えながら月を見る。



「私はAの方が綺麗でずっと見ていられると思います」
「な、に、急に、」



顔が熱くなっていく。亡にそんな事を言われるなんて想像していなかった。



「顔が赤いですが、どうかしましたか？」
「…私は亡の方が綺麗でずっと見ていられると思うよ」
「！…そうですか、ありがとうございます」



亡が少し微笑み、嬉しそうにしていた。

亡と月はベストマッチじゃないのか。夜の暗さを月が明るく照らす。そうする事で亡の綺麗な顔が目立つ。



「A、そろそろ帰りましょう。送ります」
「まだ、亡と一緒に居たい」



それなりに時間は経っている。

だが、亡と離れるのはなんだが寂しい。明日は日曜日で休みなんだ。少しぐらい夜更かしをしても誰にも怒られない。

まぁ、亡が了承してくれればの話だが。



「私なんかでいいんですか？」
「亡じゃないと嫌だよ」
「…少しだけですよ」
「ふふっ、りょーかい」



1人で見る月も綺麗だが、大切な人と見る月はもっと綺麗だという事が分かった。

これはきっと、亡だからこそ分かったのだろう。

ヘアメイク：ジョー･ギブケン[リクエスト]→←忍者たるもの：加藤･クラウド･八雲[リクエスト]

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