May peace be with you.【特撮】

思惑通り：天津垓 ページ11

服のコーディネートは楽しい。そのコーディネートした服を着るのも楽しい。だから私は好きだ。

今日は黒色で揃えよう。

……完璧だ。可愛すぎる。今日はこれで出掛けよう。



「A」
「っ！？…なんだ、垓か…ビックリした…」



本当にビックリした。急に話しかけないで欲しい。

それにしても、相変わらず白色で統一されている。他の色は着ないんだろうか。



「そんなにジロジロ見てどうしたのかな？」
「他の色、着ないのかなぁって」
「あまり着る事はないね」



という事はコーディネートをする楽しさを知らないという事か。

何て損をしているんだ。



「じゃあ私がコーディネートしてあげる！」
「…ちょっと待ってくれるかな」
「嫌だった？」
「そういう事ではないんだが…」



何を言いたいんだ？あ、他の色は嫌だとか？そんなに白色がいいのか？他の色も魅力的だと思うが…。



「そんな露出した格好で出歩くと？」
「そ、そうだけど…そんなに露出してないと思うというか……」



注意される程露出していただろうか。確かに鎖骨の下辺りまでしか襟がない服を着ているが、後はスカートを履いているだけだ。



「ほう、それのどこが露出していないと言えるのかな？後少しで胸が見えそうな服だというのに」
「むっ、！？ど、どこ見てるの…！？」



こいつは何を言い出すんだ。胸が見えるだなんてそんなの気にしすぎだろう。誰も私の胸には興味はないと思う。

絶対にそうだ。ただこいつがそういうのに興味があるだけだろう。



「君がコーディネートをしてくれるのは楽しみだが、そんな格好で出歩かせる訳にはいかない」
「え、？」



そんな格好ってなんだ。少し失礼じゃないのか。



「これから私と良い事をしないか？」
「…良い事？」



良い事とはなんだろうか。家でコーディネートをするという事か？それとも仕事をさせられるのか？天津垓という人間は仕事を良い事だと言いかねない。

恐らく後者だろう。

今日は折角の休日だというのに。働かねばならないのか。

鬼畜45歳め。唯阿ちゃんと同じ様に殴ってやろうか。

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