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午前の課程が終わり、昼休み。
教室でいつも通り食べていると、クラスメイトが私の席にやって来た。
その子は後ろのドアを指差しながらこう言った。
「Aちゃん。柳が呼んでるよ。」
「え?」
まさかの呼び出しに手を止め、後ろを振り向く。
そこにいるのは紛うことなき蓮二くん。
目が合うとふわりと笑って手招きをした。
お弁当を食べるのをやめて駆け寄る。
「どうしたの?」と問えば
「用があってな。少し話せるか?」
と私を渡り廊下へ連れ出した。
蓮二くんから私に逢いに来てくれるなんて。
等と現を抜かしていると、彼は衝撃的な言葉を発した。
「俺に何か隠していることは無いか?」
と。
驚いて「へ?」と間抜けな反応をしてしまった。
隠し事なんてそんなものは無い。
「なんでそう思ったの?」
「質問を質問で返すな。」
じりじりと寄ってくる彼はいつもと違うようだ。
少しピリついて…いる訳では無いな。
だがなんだろう。この違和感は。
こんなの…こんなの…
「何か言_ 」
「蓮二くんじゃない!」
気がつけばそんな言葉を口走っていた。
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作者名:さたらま | 作成日時:2022年2月4日 2時