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朝、目が覚めると、隣に潮江君が寝ていた。
なんで潮江君が私の部屋にいるんだろう?
確か昨日の夜、潮江君が来て……あれ、思い出せない?私、潮江君と何か大事な話をしていたような……。
「んっ・・・不知火、起きていたのか・・・」
「おはよう、潮江君。」
「おぉ、おはよ・・・って、大丈夫か!?」
「何が?」
「覚えてないのか?お前、昨日いきなり倒れたんだぞ?」
「えっ?そうなの?」
「本当に何も覚えてないんだな。まあいい・・・そ、それより、すまんっ!嫁入り前の娘だというのに、同じ布団で寝てしまった!本当にすまないっ!」
「っつ、あははっ、何それ!嫁入り前の娘って・・・ふふっ、そんなこと気にしなくていいよ。」
「しかしだな・・・!」
「この話はもうお終い。早く着替えて、食堂行こう。」
「あ、あぁ。」
潮江君は着替えるために一度、自分の部屋へと戻って行った。その間に私は着替えをすませ、潮江君が来るのを待った。
しばらくして、潮江君が私を呼びに来た。
それから私たちは他愛も無い話を交えながら、食堂へ行った。
食堂に入ると、鶴町君たちと同じ色の忍装束を着た子が二人、奥の席でひっそりとご飯を食べているのが見えた。あの二人以外に下級生はいない。いるのは私と潮江君、まだ話したことがない上級生二人と善法寺君、それから鉢屋君と尾浜君。彼らもまた上級生に怯えているのだろうか?
そんなことを考えていると、いつの間にか私の目の前に、奥の席にいた二人のうちの一人が立っていた。
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作者名:ずみ | 作成日時:2019年11月2日 17時