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Felix saide











NY「今日は私たちだけだよ」









店に到着し、椅子に腰掛けると先に着いていたナヨンさんはそんな言葉を当たり前のように放つ。







「え、どういうことですか?」



NY「今日は私とヨンボクくんだけ」








今日はヌナもチャニさんもいるという飲み会に誘われて来た。
ナヨンさんは最初から僕と2人のつもりだったようで、席は2人用で、他に誰か来る様子もなかった。





ふと、先ほどヌナに連絡を入れてしまったことを思い出す。

そうするとタイミングよくポッケに入っているスマホが揺れるて、そのスマホを取り出して画面を開くと、ヌナから『今どこにいるの』とだけ送られて来ていた。









NY「だめだよ、私とご飯に来てるんじゃん」








返信しようとするその手を、綺麗にネイルが施された手が阻止する。そんなナヨンさんと視線が交わると、何か企んでいたような怪しい瞳で僕を見ている。









ここで僕はナヨンさんの罠に捕まってしまったんだと思い知る。


今どこにいるか尋ねるくらいだからヌナも誰も知らない、ナヨンさんが企んだことだった。

そのままナヨンさんのテンポに呑まれて、何も言えずにスマホを持ったままの僕にメニューを向け飲み物を頼むように促してくる。





僕はお酒の知識はあまりないから友達から勧められたものを「いつもの」と呼び、それしか知らないことを隠しながらいつも飲み会に参加している。





なんとも言えない気持ちを払拭するために、いつかの日に友達が強いと言っていたお酒の名前を思い出してそれを注文する。



気まずい僕の気持ちを悟るように飲み物はすぐに出て来て、頼んでみた。少し強めのアルコールというものはおいしくなかった。





「どうして僕と2人なんですか?」




純粋な疑問だった。この前もヒョンジニヒョンとのことを否定されたけど、それが本心だと僕は思っていなかった。




NY「普通にヨンボクくんと話したかっただけだよ」






学校で会うこと結構あるのにな、と思いながら次の言葉を待っていると、何かを理解したように「いつもはAがいるからさ」と続けた。








ヌナを邪魔者扱いするその言い方でより一層、ナヨンさんはヌナのことが嫌いなんだと認識する。




あんなに仲が良さそうだったのに、人は腹の中で何を思っているかは誰にもわからないんだな。


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設定タグ:Straykids , Hyunjin , Felix   
作品ジャンル:恋愛
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🐣 - 24話目がただただ胸がキュッとなって…ピリペンの私には涙の回でしたㅜㅜ引き続き楽しみにしております! (12月8日 6時) (レス) @page24 id: ba7c22e5aa (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新お疲れ様です!本当に好きです登場人物からストーリーまで全部がすごく好きです!これからも応援してます! (12月6日 19時) (レス) @page23 id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - とても読みやすくて何回も読み返してしまいました。こういうお話大好きです!更新楽しみにしてます。 (11月30日 0時) (レス) @page13 id: 62890fab6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:meru | 作成日時:2023年11月28日 10時

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