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「私と会ってくれなくなったんだよ!!」
夏季休業間近の授業終わり、ロッカーに荷物を入れようとした時、真後ろの廊下からそんな声が聞こえる。
ちらっと振り返れば、声の主は聞き慣れた彼女の声でその隣には2人女の子がいた。
NY「連絡も取れないし、学校でも全く姿を見ないし」
どうしたらいいんだろうと、泣きつくナヨンに2人の女の子が慰めるように振る舞う。
NY「絶対、Aだよ」
ロッカーを後にしようとした時、最後にそんな言葉が頭の中に流れてくる。私はそういう風に思われているんだ。
ええっと2人の女の子の驚く声が聞こえる。
『Aって、あの?』
『ナヨンの幼馴染の?』
噂話で盛り上がるそんな人たちの後ろを通り過ぎて、この前ヒョンジンの言っていた通りかもしれないと、納得した。
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「どうしたの?」
街灯の灯りを頼りに表情を読み取ろうとするが黒い髪で隠れてうまく見れない。
Hj「いや、なんかごめん」
見えるのはお酒の影響で紅潮した頬を強張らせながら腕を掴んで立っている姿だった。
「ナヨンのやつ、多分僕のせい」
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その後、彼は何も言わなかったから、その言葉の意味をよく理解できなかったけど今ならわかる。
ナヨンが私を避けているのは、ヒョンジンと私が繋がっていると思っているからだ。
そう思わせる原因をヒョンジンが作っているとして、事の発端は自分自身のせいだと、そういう意味の謝罪だったのだろう。
夏休みが開ければきっとこの状態も良くなっているはず。
チャニさんには少し迷惑をかけてしまったかもしれないけど、内心このくらいで収まっていてよかったなと思っている。
スマホの通知音がなり、画面を見るとあの日以来のヨンボギからのメッセージだった。
飲みに行った日のヨンボギからの内容は送信取消されていて、その代わりに「ご飯食べに行くの楽しみにしています」という丁寧な文章に変わっていた。
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🐣 - 24話目がただただ胸がキュッとなって…ピリペンの私には涙の回でしたㅜㅜ引き続き楽しみにしております! (12月8日 6時) (レス) @page24 id: ba7c22e5aa (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新お疲れ様です!本当に好きです登場人物からストーリーまで全部がすごく好きです!これからも応援してます! (12月6日 19時) (レス) @page23 id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - とても読みやすくて何回も読み返してしまいました。こういうお話大好きです!更新楽しみにしてます。 (11月30日 0時) (レス) @page13 id: 62890fab6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:meru | 作成日時:2023年11月28日 10時