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アラームが鳴る音で目覚めることのない朝。
昨夜はカーテンを閉めることを忘れたようで眩しい光が顔を照らしている。当たり前のように寝返りを打つと、帰ったはずのヒョンジンが、ベッドの上に伏せて規則正しい呼吸をしている。
驚いて呼吸が止まりそうになったが、静かに眠っているその姿を見るとその驚きを飲み込んだ。
彼の枕元にはどこから出したのかスケッチブックがあって鉛筆で横たわる女性の絵が書いてある。それは紛れもなく私だとわかる絵で、その中の私は目を閉じて眠っている。
人物は描かないと言っていたのに。
スケッチブックを引き寄せ、ぱらっと音を立てて紙を捲ると見たことのある絵がある。このスケッチブックはヒョンジンがいつも持ち歩いているものなのかと想像ができる。
真っ白な艶っぽい肌に重なる黒い前髪を避けようとした時、うっすらと目が開かれて、切れ長の目に寄り添うはっきりとした長いまつ毛が私の人差し指をくすぐる。
Hj「おはよう」
ベッドに転がったままの私とまっすぐ視線を重ねると、いつもよりも穏やかな笑みを浮かべた。
Hj「昨日よりも顔色がいいね」
寝起きだからかいつもよりも雰囲気が柔らかくてこちらの緊張感も解けてしまう。
いつものことのように私の頬を指先で軽く触ると大きな伸びをする。
怖いくらいに当初よりも警戒心が溶けてしまっている。
頬を触られることも、髪を耳にかけられることも驚かなくなっていた。
「これ、」
Hj「あぁ、Aを描いてたらそのまま寝ちゃった」
開きっぱなしのスケッチブックを閉じると立ち上がって、リビングの方に歩いて行く。
「人物画は書かないんじゃなかったの？」
どうしても聞きたかったその言葉を、キッチンで昨日の残りを温め直そうとする彼の背中に問いかける。
Hj「Aは特別」
これが真面目なのか揶揄っているのか、その表情からは読み取れないけどその言葉にドキドキしている自分がいる。
まともな恋愛をしないと噂されているけど、もしかしたら
私とは真面目に向き合ってくれるんじゃないかってそう期待してしまう。
Hj「昨日の残り食べる?」
家に来て1回目。
まだそれだけなのに、慣れたようにキッチンに立ち
今までもそこにいたかのように振る舞う彼を見つめる。
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🐣 - 24話目がただただ胸がキュッとなって…ピリペンの私には涙の回でしたㅜㅜ引き続き楽しみにしております！ (12月8日 6時) (
レス) @page24 id: ba7c22e5aa (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新お疲れ様です！本当に好きです登場人物からストーリーまで全部がすごく好きです！これからも応援してます！ (12月6日 19時) (レス) @page23 id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - とても読みやすくて何回も読み返してしまいました。こういうお話大好きです！更新楽しみにしてます。 (11月30日 0時) (レス) @page13 id: 62890fab6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meru | 作成日時：2023年11月28日 10時
