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Fl「僕は大丈夫ですけど、」
ヨンボギがこちらを見ているが、それよりも奥のナヨンと目があって背筋が凍りつく。
彼女が考えていることはなんとなく分かる気がして、置いていた鞄を持ち上げる。
「私はやっぱりやめとこうかな、みんなで行ってきて」
そのまま椅子を引いて、席を立ち上がる。
みんなからの視線が刺さるが、まっすぐ前を向けなくてヨンボギにはヒラヒラと手を振った。
Fl「ヌナ待って、僕も」
NY「どこのお店に行くつもりだったの?」
目の端で、ナヨンがヨンボギが立ちあがろうとするのを阻止してるのが見えた。
これでよかったんだと思う。
今日はイベントによって授業は休講だからすることもない。
まっすぐ学校を出て帰宅することにする。
イライラしてるのは妬みなのか、ヤキモチなのか、羨ましかったのか。なぜかよくわからないけど涙が出そうだった。
ココアの空のカップを捨てて、歩き出そうとした時、
ひんやりとした冷たい手がわたしの手を握る。
Fl「ヌナ、」
急いで来てくれたのか、セットされていた髪がふわふわと浮いている。
「ヨンボギ、みんなとご飯行かないの?」
Fl「うん」
荒い呼吸を整えながらそれでも真っ直ぐな真剣な眼差しを向けられると私はまっすぐ前を向けない。
「片付けは出なくていいの?」
歪む視界が、今にも涙がこぼれ落ちそうなことを悟らせる。
握られた手を解くこともできなくて、ただ足元を見る。
Fl「ヌナ、泣いてるの?」
「ううん」
FL「ううん、泣いてる」
ヨンボギの手によって顔を上げると、心配したような顔をした彼と目が合う。我慢していた私の涙が目尻から流れ出すと、それを両手で優しく拭いてくれる。
Fl「どうして泣いてるの?」
わからないと、絞り出した声で言うとそのままヨンボギの胸に抱き寄せられて、優しく背中を撫でられる。
彼の匂いでいっぱいになってそれだけで余計に涙が出る。
Fl「家まで送ります」
呼吸が整ってきた頃、ヨンボギの言葉で歩き出す。
ドキドキよりも安心感に飲み込まれていまだにボロボロと涙が落ちる。
親にあやされている子供のように、泣きながら歩く私の手をヨンボギは、家に着くまでずっと握ってくれていた。
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🐣 - 24話目がただただ胸がキュッとなって…ピリペンの私には涙の回でしたㅜㅜ引き続き楽しみにしております！ (12月8日 6時) (
レス) @page24 id: ba7c22e5aa (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新お疲れ様です！本当に好きです登場人物からストーリーまで全部がすごく好きです！これからも応援してます！ (12月6日 19時) (レス) @page23 id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - とても読みやすくて何回も読み返してしまいました。こういうお話大好きです！更新楽しみにしてます。 (11月30日 0時) (レス) @page13 id: 62890fab6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meru | 作成日時：2023年11月28日 10時
