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荷物を片付けて、渡り廊下を渡ると国際学部の棟とは全く違う賑わい方をしていた。
有名な作家を多く輩出するこの学部を目指す人も少なくないらしく、その為にこの混雑を起こしているのかもしれない。
どこに展示されているかもわからないから、人に揉みくちゃにされながらその作品のありかを探す。
芸術は私には全く縁のない物で、見て回るたびに私とは違う世界が見えているんだろうなと思う。
こんなのどうやったら作れるんだろう。
とりあえず進んで行った先に、人気のないところがあってとりあえずそこに逃げ込む。
思った以上の人の多さに今にも目が回りそうだった。
踏まれまくった靴を見てから目線を上げると、
「황현진」
聞き覚えのある名前が見えた。
私の見たあの作品が、本当にこの作品なのか見て疑うくらい別のものになっていて圧倒される。
近づいて見てみると筆跡や塗料の塗り跡がよく見えて、遠くから見るのと近くから見るのでは、また見え方が違った。
スマホをつけて時間を確認するとヨンボギと別れてから30分を経とうとしていた。スマホをポッケにしまって、絵の前から立ち去る。
先ほどの人混みに入ることに意を決して教室を出たとき人とぶつかって、反射的にたじろぐ。
「ヒョンジン、」
Hj「わ、A」
ヒョンジンとぶつかった鼻を撫でながら、見上げると相変わらずだらっとした姿の彼が現れる。
それから、私と後ろにある自分の絵に視線を行ったり来たりさせるとニヤッと口の端を上げてふーんと意味深げな声をあげる。
Hj 「何、見にきてくれたの？」
ぶつかった時に顔にかかった髪の毛をその白い手が退かす。
いつからかなぜか私の心臓は耐性がなくなったようで、またそんな事に鼓動が早まる。
特に深い意味なんてないのに。
『ヒョンジーン！きたよー！』
扉の前から動かない私たちの後ろから、うちの学校の子ではなさそうな女の子が現れる。
パッと離れた手を今度は彼女に向けて振り上げて、親しそうに笑う。
それまでの鼓動は静かになって、その間を縫うように教室から出る。
Hj「帰るの？」
「ヨンボギのとこ」
引き止められた腕を振り解いて、また彼に背を向けて歩き出す。
横を通り過ぎた何人かの子が『ヒョンジン』と彼の名前を呼んでいた。
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🐣 - 24話目がただただ胸がキュッとなって…ピリペンの私には涙の回でしたㅜㅜ引き続き楽しみにしております！ (12月8日 6時) (
レス) @page24 id: ba7c22e5aa (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新お疲れ様です！本当に好きです登場人物からストーリーまで全部がすごく好きです！これからも応援してます！ (12月6日 19時) (レス) @page23 id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - とても読みやすくて何回も読み返してしまいました。こういうお話大好きです！更新楽しみにしてます。 (11月30日 0時) (レス) @page13 id: 62890fab6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meru | 作成日時：2023年11月28日 10時
