19 ページ19
————
国際学部のイベントと、芸術学部の作品発表が重なっている事に、当日に気がついた金曜日。
簡単に言えば文化祭のようなもので、一般の来場者も受け入れているようで朝、学校まで歩いている道に異様に人が多かった理由がわかった。
いつかのヨンボギと待ち合わせした日に用意していた、備品と道具を講義室から運び出し、校舎を徘徊していると後ろからヨンボギの声が聞こえる。
FL 「手伝ったのに！先に行かないでくださいよ！」
押していた台車を取り上げられ、代わりにヨンボギが押してくれる。
「1人でできるのに〜」
FL「これ結構重いじゃないですか！」
ヨンボギが押している台車からひとつずつ備品を取り出し1個ずつ設置していく。2人でも結構時間がかかって彼が来てくれてよかったなと内心思う。
FL「ヌナはなんか用意したんですか？」
「ううん、この作業頼まれてたから何にもしてないや」
国際学部に訪れる人はだいたい海外の人で、教授や生徒のお友達が多い。出し物といっても良い評価をもらったレポートや研究を貼り出したりするくらいで、芸術学部のように作品展示などはない。
今日来た理由はほぼこの仕事のためと言っても過言ではない。
FL「じゃあこれ終わったら帰っちゃうんですか？」
「うーん、そうかな」
FL「うちのところちょっとカフェみたいなのやるので何か飲んでかないですか？」
「いいね」
やった、と喜んでる表情を見てやっぱりヨンボギには人を癒す力があるなとつくづくおもう。
「じゃあ、この台車戻してからヨンボギのところに行くね」
始まりの場所に戻った後、空の箱を畳み台車を受け取ると一度解散する。
芸術学部との渡り廊下の前を通り過ぎた時、この間のヒョンジンの作品を思い出す。
未完成だと言っていたあの作品の完成が気になって立ち寄る事にした。
あの日から２週間、どのくらいになったのかは想像できない。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 673人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
🐣 - 24話目がただただ胸がキュッとなって…ピリペンの私には涙の回でしたㅜㅜ引き続き楽しみにしております！ (12月8日 6時) (
レス) @page24 id: ba7c22e5aa (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新お疲れ様です！本当に好きです登場人物からストーリーまで全部がすごく好きです！これからも応援してます！ (12月6日 19時) (レス) @page23 id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - とても読みやすくて何回も読み返してしまいました。こういうお話大好きです！更新楽しみにしてます。 (11月30日 0時) (レス) @page13 id: 62890fab6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：meru | 作成日時：2023年11月28日 10時
