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講義終わり、先生に呼び止められて向かうと大量の資料を預けられる。
『芸術科に持って行ってくれる？』
頼めるのが君しかいないと、私のゼミの先生でもある教授が鞄を持ちながらそう言い放つ。
国際学部と芸術学部の棟は全く違う方で、渡り廊下を通って別棟に移動しなければならない。国際学部の担当の教授がなぜそっちに用があるのかはよくわからない。
ダラダラと重たい資料を運びながら、プリントを見ると「芸術学部作品発表」と、記載されている。
Hj「あれ、A？」
用事を済ませて、自販機の前に立って飲み物を選んでいると、
ペンキか塗料かで汚れたスウェットを着たヒョンジンが奥の廊下から手をひらひらと振っている。
Hj「こっちの棟にいるの珍しくない？」
「ちょっと資料置きに来てて」
Hj「そうなんだ」
ヒョンジンの返事を聞きながら、ボタンを押して飲み物を選ぶ。ドンと鈍い音がして、取り出すと、すかさず彼も飲み物を買う。
Hj「これから帰るの？」
「うん、そうだよ」
Hj「よかったら、ちょっと寄ってかない？」
特にこの後やることもなかったから、頷いてヒョンジンの後ろをついて歩く。
日が低くなって夕日が馴染む教室の中に入ると、インクの独特の香りが鼻に入ってくる。
被写体や物、画材が乱雑に置かれている部屋に大きな机がいくつか並べられていた。
部屋を物色していると、ヒョンジンは椅子に座ってキャンバスと向き合い始めている。
「これ、ヒョンジンの？」
Hj「うん、まだ未完成だけど」
ヒョンジンの背後からキャンバスを覗き見ると、私には何を描いているか計り知れないくらい、壮大な素晴らしい絵がそこにあった。
思わず息を呑んだ。
「すごい、これが未完成なの？」
Hj「うん、期限までに間に合わせないといけないんだけどさ」
さっき見た資料を思い浮かべて、彼はそれに向けて作業しているんだと気がつく。
前のバーのように絵に向ける眼差しはものすごくまっすぐで真剣で、絵よりもその表情にまた息を呑みそうになった。
絵に集中したようで言葉が出なくなった。
とりあえずヒョンジンの机を挟んだ前にある椅子に腰掛けると、レポートを進めるためにパソコンを開く。
飲み物を口に含んで視線を上げると視線が交わることはなくて、そのままパソコンの画面に視線を落とした。
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🐣 - 24話目がただただ胸がキュッとなって…ピリペンの私には涙の回でしたㅜㅜ引き続き楽しみにしております！ (12月8日 6時) (
レス) @page24 id: ba7c22e5aa (このIDを非表示/違反報告)
名無し68593号(プロフ) - 更新お疲れ様です！本当に好きです登場人物からストーリーまで全部がすごく好きです！これからも応援してます！ (12月6日 19時) (レス) @page23 id: 38145731e9 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - とても読みやすくて何回も読み返してしまいました。こういうお話大好きです！更新楽しみにしてます。 (11月30日 0時) (レス) @page13 id: 62890fab6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meru | 作成日時：2023年11月28日 10時
