19話 ページ20
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「大丈夫、このくらい」
あっと声を漏らしたルフィの声を遮るように、
私の涙を飲み込むように、優しい風が吹いた。
「それにしても、久しぶりだねルフィ」
傷のことを聞きたいルフィは少し困惑した顔をしているが、すぐ笑顔になった。
そんなところも変わらないんだね。
ル「あぁ！そうだな！」
「大きくなってて会ってもわからないかなって思ってたけど、ルフィは何も変わらないね」
ル「それはAもそうだ、俺はどんな時でもAを見つけられる自信がある！」
ニシシと懐かしい笑みを浮かべて私の隣にルフィは座った。
一緒に空を見るなんて何年ぶりだろうか。
2人の間に懐かしいあの時が戻ってきたみたいだった。
何も話さなくても心地がいい。ただこのままこの瞬間がひたすらに続いて欲しかった。
ル「俺が海賊を始めたのは、」
静かな沈黙の後ルフィは空を見上げたまま、その静けさを破った。
ル「海賊王になるのはもちろんだけど、Aのことも探したかったんだ」
ぎゅっと胸が締め付けられる。
ル「あんな別れ方もうしたくねぇ」
忘れたい記憶が蘇る。
ル「A、俺の仲間になれよ！」
頬へまっすぐ刺さるその視線の方を向けない。
きっとルフィは満面の笑みを浮かべているんだろう。
ル「俺の船にいる奴はみんないい奴だ、きっとAともすぐ仲良くなれる」
なっ、と背中をポンポンと優しく触れられる。
ルフィの言葉が優しく私の心に染み渡った。
懐かしい。
ルフィたちとあの村でたくさん冒険したこと。何もかもが忘れられない大切な思い出だった。
でも私を狙うたくさんの敵が、私の村や仲間、家族を壊して、私のせいでみんなを傷つけた。
だからもうあんなこと絶対に起こしたくない。
大切な人をもう傷つけたくない。
仲間になりたい、そばにいたいって口にできたら、どれほど楽になるんだろうか。
私にとっても私の周りの人にとっても最良なのは、ここにいること。オピス様の元にいること。
「できないよ」
ル「なんでだ？」
「私はここにいるべきなんだよ」
ル「あいつが怖いのか？だったら俺があいつをぶっ飛ばしてやるから安心しろ！」
ギュッとまた胸が苦しくなって、反射的にルフィを見上げる。
キラキラ光る笑顔がまた私の心を震わせた。
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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊😊 (2022年10月8日 1時) (
レス) @page8 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ＠前垢消えた(プロフ) - 楽しみです (2022年10月7日 19時) (レス) @page8 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - 1位おめでとうございます！とても読みやすくて面白いです！続きが早く気になっちゃいます💦更新頑張って下さい！応援してます！ (2022年10月7日 16時) (レス) @page8 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meru | 作成日時：2022年10月5日 10時
