5 過去 ページ6
私達の関係はただのよくいる異性の双子だった。
私は燈矢のことを頼っていたし、燈矢も私のことを頼っていて、互いに尊敬のし合えるような関係だった。
ただ、それは父の前だとそんな2人ではいられなかった。
「燈矢、お前は失敗作だ。
しかし、Aよりはマシだ。」
と、そんな言葉が私達を切り離すナイフになった。
だが、私達を切り離す原因となったのは別にあった。
「おねえちゃん。だいじょうぶ？」
何故、生まれてきてしまったのか。
私の腕に抱かれる小さな小さな幼子は2つの個性を持って産まれた最高傑作だったのだ。
『焦凍くんは私達のことを守るヒーローになるの。
だから辛い訓練があっても乗り越えられるよね？』
私はわざと自分の言葉が足枷になるように毎日言い続けた。
「うん！がんばるよ！」
曇りのない笑顔を見せる焦凍の笑顔を私は見ていられなかった。
出来れば私はこの最高傑作と一緒にいる時間を短くしたかった。
かと言って私は女だからという理由だけで子守り番を任せられていた訳ではなく、私が自分から立候補したのだ。
表向きは子供が好きだから。
本当は燈矢に少しでも近付きたかったから。
「あれ、Aじゃん。
わざわざ俺に会いに来てくれたわけ？」
汗をタオルで拭きながら私の隣に座る燈矢。
『そうよ。』
私はあなたの事が何よりも大切だった。
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ユキ(プロフ) - 本好きさん» え〜嬉しいです✨ありがとうございます！ (3月27日 15時) (
レス) id: fcbbcc471e (このIDを非表示/違反報告)
本好き - 更新頑張って下さい‼ 続きが楽しみです(^o^) (3月27日 9時) (レス) id: 6183cd2648 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキ | 作成日時：2023年9月14日 2時
