太陽の似合うキミを独り占め (橙) (ページ19)

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「正直引いたやろ？」

なんて、私の意見をかなり下から目線で尋ねてくるから、正直に頷く。
けど、それ以上に丸ちゃんが好き、という気持ちが強いからそんなの気にならないよ。と伝えたい気持ちでいっぱいになる。

「ほんまごめんな、なんかAと二人やったら調子狂うねんな」

急に、なんか言わな。と思って言うてもうた。
と、眉を下げる丸ちゃんは本当に申し訳ないと思っていそうで、教師も本気で反省する人はいるんだ、と少し感心してしまう。

「つまりは、ロリコンだと。」

私が口にしたそれは、素直に白状した丸ちゃんにとってあまりにも冷酷なものだとは思いつつ、やっぱり確認してしまう。

別の言い方もあったのかもしれないけど、これ以上に最適な言い回しは私にはわからなくて。
国語教師の丸ちゃんは、心の中でこう言うたらええのに。なんて思ってる節もあるのかもしれないな、なんて心の中で思う。

「…そうなりますね」

なんて、敬語を喋る丸ちゃんは関西特有のイントネーションが入っていて、そのおかげでなんだか空気は軽いまま。

「…だったらさ、丸ちゃん。」

丸ちゃんのその衝撃的な告白は黙っておいてあげるから、私の告白も聞いて欲しいな。

そう伝えて凹む丸ちゃんの方をつん、とシャーペンの消しゴムがついている方でつついて丸ちゃんの顔を見る。

「…ほんまに秘密にしてくれる？」

約束やで。と、ため息と一緒に言葉を吐き出す丸ちゃんも私の顔を見て、聞かせて。と真剣な顔をする。

本当はずっと、心の中に秘めておくつもりだったけど。

この際だから言ってしまおう。なんて思えたのはきっと、こういうことになったきっかけの村上先生のおかげだと思う。

「私、丸ちゃんが好き」

丸ちゃんとばっちり目が合った瞬間に呟いた私の言葉は、丸ちゃんにはしっかり聞こえたようで、その瞳が一瞬だけ大きく揺れる。

肌色から赤く染っていく顔を隠すように少し俯いて、丸ちゃんが口を開く。

「ごめん、聞こえへんかった。」

ねぇ嘘でしょ。
ならなんでそんなに顔を赤くしてるの？