＊アイドルのカノジョ(黒) ページ18
私の彼氏はアイドルをやってる。
付き合い始めたのは2年前くらいで、LIVEにも行ったりした。
今日も関ジャニ∞のLIVEに行ってたわけだけど、ドームの中で輝く裕くんは普段私に見せないようなキラキラしたアイドルスマイルをファンの子たちに向かって振りまいてた。
それがお仕事だってわかっててもやっぱり、そんな笑顔を向けてもらえる女の子達を見たら嫉妬しちゃうのも事実。
明日も公演があるから今日は早く帰ってきた裕くんの背中を見つめながら、そんなことを考えてると、
「どうしたん、そんな悲しい顔して」
なんて顔を覗き込んでくる裕くん。
その目はとても心配そうにしてて、なんでもない。なんて強がってしまう。
「何でもないことないやろ、言ってみ？なんでも聞くから」
な？と私をソファに座らせ、隣にドスン、と座って来る裕くんを見て、少し躊躇いつつ重たい口を開く。
「裕くんがアイドルしてて、ファンの子にヤキモチ妬いた」
職業を理解してくれないやつ。なんて嫌われるのかな。なんて顔を伏せて溢れ出そうになる涙を必死に堪えてると暖かい手が私の頭に触れてわしゃわしゃと髪を乱される。
「なんそれ、めっちゃ可愛ええやん」
思った反応と違ったことに驚いて顔を上げると、白い肌を耳まで真っ赤にした裕くんが照れくさそうに笑ってて。
「安心しぃや、俺が愛しとるのはAしか居らんから」
なんて言いながらまた頭を優しく撫でられる。
ファンの子達が聞いたら怒っちゃう、なんて言いながら裕くんに抱きつくと、少し強めの力で抱きしめ返されながら裕くんが笑う。
「ファンの子達も好きやで。感謝もしとる、大事な存在や…でも女として好きなんはAだけやで。」
なんて優しい声で言われるから、さっき堪えてた涙が溢れ出す。
東京公演だから今日は会えたけど、またすぐにツアーで地方に行ってしまうから会えなくなってしまうから、今離したら次ギュッと出来るのがずっと先な気がして抱きしめる手に力を込める。
「ほんま、独占欲の塊やな…」
なんて言いながらそんな私を受け入れてくれる裕くん。
今日は出来ひんけど、なんて言いながら私を優しくソファに寝かせると上に覆いかぶさってくる。
「可愛すぎんねん」
なんて私の首筋に吸い付いて、たくさん裕くんのシルシを付けてくれる。
「ツアー終わったら、ちゃんとしよな」
なんて悪戯っぽく笑う裕くんとこ指を絡めて未来を約束してまた抱きしめあった。
-end-
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作者名：さくら | 作成日時：2018年11月20日 18時
