44話 ページ48
そして迎えた団活動。
赤色のハチマキを巻いた軍団の前に立っているのは4人。2人は綺麗でしっかりしてそうな女の先輩。もう2人は見慣れたへなちょこな男の先輩だ。
先生達もいるのだが、練習は団役員に任せるようで、後ろでじっと見守っている。
その中でもひときわ目立つ長身の長いハチマキを巻いた茶髪野郎が声を張り上げた。
「うぃ〜す!どうも、団長の清川で〜す!!えーと、まあ、頑張っていきましょ〜!」
あまりにも緩いその態度に小さな笑いがおきる。
私もキヨ先輩らしいな、と思わず笑みを漏らした。
「あ、でもやるからには勝つんで。俺負けず嫌いなんでー、足引っ張った男子は問答無用で往復ビンタな」
ふざけんな〜!!、と男子から声が上がる。でもどこか楽しそうだ。
「ちなみに女子は、俺に「清川くんかっこいいっ!」って言ってくれたら許す!!お前ら俺出る時は全力で応援しろよ!!」
そう言い終え、キヨ先輩は軽く礼をした。笑い声と共にまばらな拍手がおこる。
続いてこーすけ先輩が一歩前に出た。
「応援団長の赤井!ぶっちゃけこんな役向いてないしやりたくもなかったんだが、まあ…成績やばいし?内申点上がると思ってやったわ。このバカ団長をフォローできるように頑張りたいと思うんで、よろしくお願いしまーす。じゃ、最後に…赤団絶対勝つぞおおおお!!!」
「「「おおおおおおおおお!!!!!!」」」
赤団はとても団活動初日とは思えない盛り上がりを見せていた。
その後、副団長、応援副団長の挨拶も終わりいよいよ本題へ入った。
「んじゃー、この俺達と共に立ちさ上がってくれる勇者(団リーダー)出てこいや!!!男でも女でも大歓迎!!!」
キヨ先輩が手をくいっ、とあげると同時に私は立ち上がる。夏帆は一瞬驚いた顔をして、そのあと自らも立ち上がった。
「ええええー!?Aと夏帆ちゃんんん!?夏帆ちゃんはともかく、A絶対運動音痴だろ」
「んなっ!?失礼ですね!!そんなに言うなら1位とってやりますよ100m走!!無理だったら坊主でもなんでもしてやりますよ!!」
いい終わり私は停止した。
…やっちまった。
「あの、やっぱ今の無「おおっと、これは楽しみだなぁ!!!ねぇ?」
その人を心底バカにしたような顔に思わずカチンとくる。
「ああ、絶対勝ってやりますよ!皆さんもこんなバカ団長より私を応援してくださいね!!んで土下座させてやりましょう!!」
おおおおおお!!!、再び体育館が盛り上がる。
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ふくろう - かえさん» いえいえいえ!!てか、キヨとこーすけの仲悪い説wwww私はあれ絶対嘘だと思いますよ!結構裏では飲んでたりするみたいですし…。ww (2014年9月14日 12時) (レス) id: af2619a78d (このIDを非表示/違反報告)
ふくろう - いきなりすみません!私これを読んで、すごいいいお話だなーとおもいました!!更新頑張ってください!!!! (2014年9月13日 16時) (レス) id: af2619a78d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いっぴ | 作成日時:2014年9月6日 0時