防弾と独りの歌姫 (ページ47)

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ﾖﾝｷﾞ｢ねぇ、この雑誌みた??｣

｢見てないよ｣

ﾖﾝｷﾞ｢コレ見てよ｣

｢ん??｣

そこには“防弾少年団不仲説”とあった

『最近、防弾少年団のマンネジョングクが宿舎に帰っていない』

『楽屋から大きな物音が……』

『ジョングクの腕に傷が……』

｢はぁ……どこまでもクズだな｣

練習室に行くと案の定ジョングクさんがいた

きっと次のカムバの練習だろう

(あんな踊り方したら……身体壊す)

｢あの……｣

JK｢……｣

どうやら私に気づいてない

｢あの!!｣

JK｢あ、Aちゃん｣

大きな声を出したらやっと気づいた

｢そんな踊り方じゃ身体壊しますよ｣

JK｢いいんだよ…誰も僕の身体なんか気にしない｣

｢armyがいるでしょ??｣

JK｢……｣

JK｢僕……僕頑張ったつもり…

今だって頑張ってる

だけどねどんなに頑張ってもひょん達は変わってくれない

控え室や宿舎に行けば殴られる

もう居場所がないよ……｣

｢他のメンバーは??｣

JK｢僕の心配っていうより周りの目が気になるから注意するって感じ

ホント……何やってんだろ

もっと頑張らないとダメ??

もう辛いよ……苦しいよ……｣

ジョングクさんの目から大粒の涙がこぼれ落ちた

｢綺麗な涙流せるんですね｣

JK｢え??｣

｢悪魔だったあなたからそんな綺麗な涙が流せる……

頑張ったんですね｣

その瞬間、ジョングクさんの目から大量の涙が滝のように流れた

JK｢ｳｯ……｣

ジョングクさんはいつも1人で抱え込もうとする

“頑張った”という言葉がその鎖を解いたのだろう

｢あなたがやったことは無駄じゃない

私が証明します

私が届けます｣

｢で、これからどうするんですか

このまま練習室に住む気ですか??｣

JK｢だって宿舎には帰りたくない

ぐぅー……あ、｣

｢はぁ……どうせご飯も食べてないだろうと思って材料買ってきました

確かキッチンありましたよね｣

JK｢うん……向こうにあるよ｣

｢何ボーっとしてるんですか

いきますよ｣

JK｢え、作ってくれないの?!｣

｢あなたが食べるんだから手伝いくらいしてください｣

嫌がるジョングクさんをキッチンに連れていく

｢ジョングクさんって落ち込むと自分のこと僕っていうんですね笑｣

JK｢う、うるさいな!!｣

｢あ、そんなこと言うなら作りませーん｣

JK｢つ、作ってください……｣