ナイスガイ、犬と同類 ページ12
sgi side
sgi「えっ!いずみんもオタクしてるの?」
俺の大きな声がオフィスに響いた。目の前にいる俺より少し背が高いやつは、えへへと笑いながらそうなんですと。
sgi「いずみんもアイドルオタクだなんてな〜」
『はい、実は…韓国アイドル推してて』
初耳だ。いずみんみたいイケメンはアイドルとか人を推すということに興味が無い部類なんだとてっきり。
sgi「韓国アイドルか、俺は全くわからん分野だな」
『今度良かったらオススメの曲教えますよ!』
目をキラキラさせながら俺を見つめるいずみん。The後輩みたいな雰囲気を出すコイツは人の懐に入るのが上手い。無意識で人の懐に入る。
『でも須貝さんみたいな人がライブ会場にいたらみんな目がハートになっちゃいますね』
sgi「でもね、結構男の人多いからそんなことはないんだな〜。いずみんはどうなの?」
『俺は男のグループの会場行くと結構浮きます。周りみんな女の子たちばっかりです。』
sgi「いずみんみたいなイケメンがいたら話題になるだろうね」
『イケメンだなんて、とんでもない…でもみんな推しにぞっこんなんで…』
久しぶりにオタクとして会話をすることが出来て俺は推しに会いたい欲がどんどん増えていく。
sgi「あー!いずみんと話してたら推しに会いたくなってきた…」
『俺もです…日本でのツアーまだないから。韓国行きたい!推しに会いたいです、須貝さーん』
sgi「まじでそれ。会いたすぎてしんどい」
2人して目の前の机にぐでーっと野垂れていると
fkr「そこのナイスガイさんと大型犬、仕事するー」
と声がかかる。
sgi「へーい」
『福良さん!俺は犬じゃないって、何回言えば!もう!』
隣にはプンプンと言う効果音が似合う怒り方をするいずみん。
『須貝さんも福良さんに俺が、犬じゃないって言ってください!』
sgi「んー、でもな〜。いずみんは犬に似てるしな〜」
『須貝さんまで?!俺は人間です!』
fkr「ほら、いずみ。仕事する!ほら、手動かして!」
福良さんはいずみんの頭をわしゃわしゃっと撫でて仕事をするよう促した。飼い慣らされてる犬やな。
福良さんは俺にも催促をしてきたから俺は集中して取り組む事にした。
sgi「よし、いずみん。俺らは推しのために働くぞ、いいか!」
『須貝さん…!一緒に頑張りましょう!』
いやー、やっぱり持つべきものはオタクを語れる後輩なのかもしれない。よしっいっちょ頑張りますか!
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作者名:重曹 | 作成日時:2021年9月23日 23時