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ボォンッ
教室の後ろ、つまり木壁をぶち破って入ってきたのだ。そして、寺坂と赤羽の間に置かれている机に何も普通だと言うような顔で彼は座った。
「俺は勝った…。この教室の壁より強いのが証明された」
「「「ドアから入れよ！！」」」
何だか面倒くさい人がきた。また殺せんせーはリアクションに困ったのか顔が中途半端になっていた。
「堀部イトナです。仲良くして下さい」
「ねぇ、イトナくん。ちょっと気になったんだけど、今外から手ぶらで入ってきたよね？外土砂降りの雨なのに、なんでイトナくんは一滴たりとも濡れてないの？」
外は雨。当然イトナくんが外から入ってきたということは少しは濡れていないと可笑しい。だが、彼の姿を見るや否や濡れている様子など一切ない。
「お前は多分このクラスでいちばん強い。だけど安心しろ。俺より弱いからお前は殺さない。」
机にぴたりと座っていたイトナくんは赤羽が疑問を投げかけるも彼の近くに立ち、頭を撫でてそう言った。そして、殺せんせーの元へと身体を向ける。
「俺が殺したいのは俺より強いヤツだけ。殺せんせー、あんただけだ。」
「強い弱いとは喧嘩のことですか？イトナくん。力比べでは先生と同じ次元には立てませんよ」
「立てるさ。だって俺たち、血を分けた兄弟なんだから。」
(((兄弟ぃ？！？！)))
「負けた方が死亡な兄さん。
兄弟同士小細工いらない。兄さん、お前を殺して俺の強さを証明する。放課後この教室で勝負だ。」
突如現れた兄弟宣言。生徒たちは驚きを隠せないまま、そのままの気持ちを殺せんせーにぶつけた。ちなみに殺せんせーは兄弟ということを否定している。なにやら、
「いや、先生生まれも育ちも一人っ子ですから！昔両親に『弟が欲しい』なんて言ったら家庭環境が気まずくなりました。」
「そもそも親とかいんのか？！」
だそう。
転校生・2の時間 * * ページ43
「はじめまして。シロさん。それで肝心の転校生は？」
「はじめまして殺せんせー。性格が色々と特殊な子でね。私が直で紹介させてもらおうと思いまして。それにしても…。皆いい子そうですな。これならあの子も馴染みやすそうだ。
じゃあ、紹介します。おーい、イトナ！入っておいで。」
シロの合図で転校生の存在を目にするべく皆一同に息を呑みながら既に開いている扉を見る。まるでカウントダウンが始まっているかのような感覚に襲われたが、転校生が一向に入ってくることはなく…
教室の後ろ、つまり木壁をぶち破って入ってきたのだ。そして、寺坂と赤羽の間に置かれている机に何も普通だと言うような顔で彼は座った。
「俺は勝った…。この教室の壁より強いのが証明された」
「「「ドアから入れよ！！」」」
何だか面倒くさい人がきた。また殺せんせーはリアクションに困ったのか顔が中途半端になっていた。
「堀部イトナです。仲良くして下さい」
「ねぇ、イトナくん。ちょっと気になったんだけど、今外から手ぶらで入ってきたよね？外土砂降りの雨なのに、なんでイトナくんは一滴たりとも濡れてないの？」
外は雨。当然イトナくんが外から入ってきたということは少しは濡れていないと可笑しい。だが、彼の姿を見るや否や濡れている様子など一切ない。
「お前は多分このクラスでいちばん強い。だけど安心しろ。俺より弱いからお前は殺さない。」
机にぴたりと座っていたイトナくんは赤羽が疑問を投げかけるも彼の近くに立ち、頭を撫でてそう言った。そして、殺せんせーの元へと身体を向ける。
「俺が殺したいのは俺より強いヤツだけ。殺せんせー、あんただけだ。」
「強い弱いとは喧嘩のことですか？イトナくん。力比べでは先生と同じ次元には立てませんよ」
「立てるさ。だって俺たち、血を分けた兄弟なんだから。」
(((兄弟ぃ？！？！)))
「負けた方が死亡な兄さん。
兄弟同士小細工いらない。兄さん、お前を殺して俺の強さを証明する。放課後この教室で勝負だ。」
突如現れた兄弟宣言。生徒たちは驚きを隠せないまま、そのままの気持ちを殺せんせーにぶつけた。ちなみに殺せんせーは兄弟ということを否定している。なにやら、
「いや、先生生まれも育ちも一人っ子ですから！昔両親に『弟が欲しい』なんて言ったら家庭環境が気まずくなりました。」
「そもそも親とかいんのか？！」
だそう。
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作者名：綾鷹 | 作成日時：2022年8月25日 23時
