LRの時間 * ページ39
とある日に。私たち生徒らはある説明を受けた。なんでもビッチ先生のお師匠が来ていて、ビッチ先生と勝負をしているとか。考えたのはあのモンスター。何故か烏間先生殺せた方が勝ちという内容だそうだ。もちろん模擬暗殺だ。
「というわけだ。今日一日迷惑な話だが、君らの授業に影響は与えない。普段通り過ごしてくれ」
「烏間先生〜！」
ちょうどその頃に殺し屋が独り。なぜだかいつもより声が上擦っている。
「お疲れ様ぁ。喉乾いたでしょ？冷たい飲み物〜！
ほら、グッといって！グッと！」
「大方、筋弛緩剤だな。動けなくしてナイフを当てる。」
「ゔっ」
間違いない。
「あっじゃあここに置くから。あぁ！いったぁい！おぶって、
カラスマ！おんぶ〜！」
「はぁ…やってられるか。」
烏間先生はビッチ先生に呆れかえって去ってしまった。ビッチ先生が見事な醜態を晒すだけの絵面になってしまった。
「ビッチ先生。そんなんじゃ俺らでも騙せねーよ」
「し、仕方ないでしょ！顔見知りに色仕掛けとかどうやったって不自然になるわ！キャバ嬢だって、客が偶然父親だったらぎこちなくなるでしょ？！」
「知らねーよ！！」
確かにビッチ先生の言う通りビッチ先生の素性をわかりきっているものに色仕掛けをしたところで通用しにくいところはある。
〜〜
『失礼します。殺せんせーいますか』
その日のある授業の間の休み時間にAは職員室まで殺せんせーまで質問をしようと来ていた。
『さっきの授業の相似の応用問題1を教えて貰いたくて…』
「いいでしょう！」と殺せんせーは言ってその場で解説を事細かにしてくれる。
職員室にいる先生は案の定、烏間先生、ビッチ先生、殺せんせーの二人と一体だ。ビッチ先生のお師匠も来ていると聴いていたからいると思ったのだが見渡す限りいないみたいだ。
解説を受けているAはこの時ビッチ先生の顔がやけに険しかったので少し気になっていた。
『(暗殺、上手くいってないのかな…。)』
「分かりましたか？」
『はい。』
扉が開く音がした。
ちょうどAが教室に戻ろうと決意したとき、職員室の入口から見知らぬ黒ずくめの男性が作業をしている烏間先生に対(殺)センセーナイフを当てようと正面から突っかかったのだ。それを寸座に見破った烏間先生は相手のナイフを落として手首を掴む。
「くっ…。」
「熟年とはいえ年老いて引退した殺し屋が先日まで前衛部隊にいた人間を随分と簡単に殺せると思ったものだな。」
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作者名：綾鷹 | 作成日時：2022年8月25日 23時
