HIGH CARD (ページ3)

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ピノクル・オールドメイド店(バックヤード)

ウェンディ「お疲れ様。」

彼女はウェンディ・サトー。ハイカードの一人だ。

『お疲れ様。ウェンディも休憩？』

無駄に光沢のあるソファに沈みながら、Aは聞く。

ウェンディ「そう。でも、もう戻るわ。ヴィジャイと代わらないと。」

『そっか… あっ、そういえばフィン・オールドマンって知ってる？』

ウェンディ「知ってるわよ。クリスが教育係をしてるっていう見習いの子でしょ？」

『なんで教えてくれなかったの？』

口を尖らせ、ウェンディの顔をのぞく。

ウェンディ「ここ数日、風邪拗らせてたから… あんまり刺激的な事は伝えない方がいいかなって、」

2人の間にしんみりとした空気が流れる。

しかしそれも束の間、ヴィジャイが飛び込んできた。

ヴィジャイ「A、至急ピカデリーストリートへ向かって下さい。エクスプレイングカードを回収せよとの事です。」

『了解』

Aはソファから起き上がって駐車場へと走る。

ウェンディ「私は？」

ヴィジャイ「待機していて下さい。」

ウェンディは「また…」と肩を落とした。

その頃Aはピカデリーストリートへ車を走らせていた。

『もしもし？状況は？』

ヴィジャイ［ロイズ銀行にて強盗が発生。犯人は3人。内、一人はプレイヤーだと思われます。］

『能力は？』

ヴィジャイ［現時点では不明です。］

ヴィジャイ［…現在、サウスエンド埠頭で停車しています。フィンとクリスも向かっているので、現地で合流してください。］

Aは目を見開き、「フィンも！？」と叫ぶ。

『あいつと… ちっ、能力は？』

ヴィジャイ［ネオニューナンブ、リボルバー式の銃を出現させる能力です。クリスによると銃の腕前は確かなようです。］

『銃か…了解』

Aはアクセルを強く踏み、埠頭へと走らせた。