12話目 ページ12
「ほら、おぎのくん早く顔洗っておいで」
「んん……わかりました」
私に掛け布団を奪われ観念したのか、洗面所の方へ向かうおぎのくんの背中を見送り、一足先にテーブルの前に置いてあるクッションに座る
先に食べてもいいけどやっぱりこう、1人より2人で食べたいよね
「あ、おぎのくんおかえりー」
「えと、ただいま？」
「うんうん、さぁ、朝ごはんにしようか」
テーブルの向かいに置いておいたクッションに座るように促し、おぎのくんが座ると同時にいただきます、と手を合わせる
「優さん、これ、なんですか？」
「あ、それはね〜たこさんウインナーとカニさんウインナーだよ」
「可愛いですね……食べちゃうの勿体ないです」
あ、おぎのくんもしかしなくてもひよこ饅頭とか動物の形のパンとか食べるの躊躇するタイプだ
じーっとタコさんウインナーとカニさんウインナーと見つめ合っているばかりで一向に食べる気配がない
「おぎのくん、またいつでも作ってあげるから食べて？」
「ほ、本当ですか？」
「うん、それくらいお安い御用だよ」
「えと、なら……」
意を決したのかかぷりと遠慮気味にタコさんウインナーの足を食べるおぎのくん
「お、美味しいです！」
「でしょー！ あ、トースト何塗る？」
「何か塗るんですか？」
「うん、バターとかジャムとか色々あるよ」
ちょっと待ってね、取ってくる。と一声かけて冷蔵庫からバター、いちごジャム、ブルーベリージャム、チョコレートクリームを持ってきてテーブルに並べる
記憶喪失でどれが好きか分からないだろうおぎのくんに一通り味の説明をする
「ちなみに私のオススメは、このチョコクリーム」
「あ、ならそれがいいです」
「ん、じゃあ好きなだけ塗っていいよ」
ありがとうございますと微笑むおぎのくんにチョコレートクリームとスプーンを手渡すとほんの少量をトーストに塗り、一口齧ってこう言った
「えへへ、優さんの好きなの食べられて嬉しいです」
続く
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類々(プロフ) - ぶんこさん» こちらこそ、お気に入り登録ありがとうございます！ そう言ってもらえると励みになります。更新頑張ります！ (2021年9月10日 21時) (
レス) id: 3ff55c9428 (このIDを非表示/違反報告)
ぶんこ(プロフ) - イベントへのご参加有難う御座います！実は私あまりオリジナル系見ないゆですけどめっちゃ面白いです！続きが気になってお気に入り登録しちゃいましたw 記憶力系好きなんですよ！(聞いてない)更新大変だと思いますが頑張ってください！ (2021年9月10日 21時) (レス) id: 2f2b1644d2 (このIDを非表示/違反報告)
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