45. 駄菓子 ページ45
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「あ、当たった。」
ガムを開けたら、何と当たりと記してあるペラペラな紙が一枚入っていた。
嬉しくて頬を緩めていると、赤也が横でギャーギャー騒いでいた。
「そんなにほしいわけ？」
そう聞くと、キラキラした目で大きく頷いた。
そんな赤也を裏切るほど私は悪ではないので、赤也に当たり、を譲ってあげた。
全国大会が終わっても
こうやって後輩と仲良く出来るのは本当にいい事だと思う。
本当なら学校生活では仲良くしたいとは思わなかったし、関わって欲しくもなかったけど。
「失ってから気付く」は遅いからな、と鼻で笑った。
「せんぱぁ〜〜〜い！！！！明日俺のクラスに来てくださいよぉ！」
「何すんの？あ、メイドカフェとか？ちなみに真田と柳生はメイドカフェやるんだよ。」
「…？！？！？！！！？！？！え！あの怪物がメイドカフェッスか？！？！笑うしかないっすね。」
赤也が想像以上に笑うから、本当にテニス部が好きなんだなぁ、と思った。
そんな赤也が弟みたいで可愛くて、もじゃもじゃなワカメ頭をそっと撫でた。
「…先輩？」
「何だよ」
「気持ち悪いっすよ？」
「お前先輩にそんな口聞いていいと思ってんのか？？？？？？？？？？？？？？ガム返せやあん？？？？？？？？？？？？？？」
「いやガム買ったの俺っすよ…」
「一緒に帰ってあげたことに感謝したら？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？」
撫でていた手にどんどん力を込めて最終的には拷問のようになっていた。
涙目になって訴えた赤也を見て何だか惨めな気分になったから、そっと手を離した。
夕焼け色の空がどんどん暗くなっていく。
帰らなきゃな、と頭では思っていながらもなかなか体が動いてくれない。
(歩くのめんどくせぇ)
多分これが本心。
家は遠いしここから駅までも遠いし。
「赤也ぁ」
「なんすか？」
「今日泊めて」
「無理っす。」
即答されたのがムカついたので思い切り赤也の肩を殴った。
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桜田 しおり(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます！他の作品も更新中ですので、ぜひそちらの方も、、 (2018年10月23日 23時) (
レス) id: ef32a79d1d (このIDを非表示/違反報告)
雫 - 更新頑張ってください！ (2018年4月13日 23時) (レス) id: d90be8f0f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜田 しおり | 作成日時：2017年7月15日 23時
