42 ページ42
.
〜 JM side 〜
予想通りAは驚いた顔をした。
そりゃ驚くよね。
でもさ、今日だけは本心を言わせてよ。
JM｢1年の頃からずっと好きだった｣
『……』
JM｢だからって別に今更どうこうしようって訳じゃないよ。ただ最後に…ずっと刺さったままだった棘を抜きたかったんだ。それがジョングクに出した条件だよ｣
はぁ、僕
ちゃんと笑えてるかな。
Aに気持ちをずっと隠しながら過ごしてきたから
いつの間にか平気な振りが上手くなったつもりでいたけど
目の前で泣きそうなAを見たらさすがに参るよ。
でもAには言って欲しいことがある。
そう思ったら僕の気持ちを察したのか
Aは顔を上げて口を開いた。
『ジミンの事は…好きだったよ』
JM｢うん…｣
『でも今は…グクが好き』
JM｢…知ってる(笑)…ちゃんと振ってくれてありがとう｣
これでやっと前に進めそうだけど
もうちょっとだけAを困らせてもいいかな。
JM｢ねぇA。1つ聞いてもいい？｣
『…うん、』
JM｢もし…もしあの時僕も好きって言ってたら…変わらず僕を好きでいてくれた？｣
もし僕が親の引いたレールを無視して好きって言っていたら僕の未来は変わっていたのかな。
そんなたらればを言ったってしょうがない事だって分かってる。
なんて言うのか注目していると
Aは真っ直ぐ僕を見つめた。
『分からない、けど…それでもグクを好きになってたと思う』
JM｢…そっか(笑)｣
『ジミン、』
JM｢うん…？｣
『好きになってくれて…ありがとう』
“ごめん”じゃなくて“ありがとう”
それを聞いた瞬間、振られたっていうのに
可哀想だった僕の恋がやっと報われた気がした。
JM｢ありがとうは僕の方だよ｣
『ジミン…』
JM｢これからも友達でいてくれる？｣
『…うんっ、もちろんだよ！』
あぁ、やっぱりAは笑った顔の方が良いな。
僕の好きだったその笑顔は
今までで1番眩しかった気がする。
JM｢じゃあこの話は終わりっ！そろそろスピーチが始まるから行こうか｣
二人とも立ち上がり会場の中に足を向けた。
“初恋は叶わない”
多くの人は口を揃えてそう言うけど
叶わない初恋も悪いもんじゃないよって言ってあげたい。
今の僕に出来ることは
君の幸せを祈ることだけかもしれないけど
それも悪いもんじゃないからさ。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1581人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みそ - ドキドキとキュンキュンをくれてありがとうございました！本当に面白かったです！きむななさんの小説、大好きなのでこれからも頑張って下さい！！応援してます！！ (2019年11月1日 1時) (
レス) id: e24f263bf8 (このIDを非表示/違反報告)
りなみな - すっごく面白かったです！！！最後のオチ、私はすごく好きです！！！きむななさんの作品好きなのでこれからも書いてくださると嬉しいです！！！ (2019年10月29日 17時) (レス) id: 582ea50ce6 (このIDを非表示/違反報告)
狐兄弟 凌 - 薔薇の所がめっちゃキュンキュンしたぁー！それにめっちゃ面白かったです(^-^)/ (2019年10月17日 2時) (レス) id: 7d3711d128 (このIDを非表示/違反報告)
美・ジ - 泣けました。はんとに終わり方もすべてがうますぎます。これからもたくさんの作品作ってください！本当に感動とドキドキで心がいっぱいになりました。ありがとう！ (2019年9月10日 23時) (レス) id: 6109de95ba (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんぴょん - 終わり方うまい！キュンキュン止まらなかった！クグ〜サランへ?あぁ〜 \(>з<)/ (2019年7月14日 0時) (レス) id: ecb5fbfd63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きむなな
| 作成日時：2019年5月13日 21時
