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時刻は18時を過ぎたところ。
パーティーはすでに始まっていて
美味しそうな料理と聴き心地のいいクラシックが雰囲気を良くしている。
ジミンが話したいことがあるって言うからテラス席に座ったけど変に緊張しちゃう…
緊張をほぐすように深呼吸をして周りを見渡せば
噴水の水が照明の光に照らされてキラキラと綺麗に乱反射していた。
うわぁ、綺麗だな…
水面の煌めきのおかげで心を落ち着かせていき
目を閉じるとグクの顔が浮かんできた。
どうしてグクはこのパーティーに私を呼んだんだろう。
グクはこの一週間何をして、何を思いながら過ごしてたのかな…。
一点を見つめながら俯くと
ジミンが顔を覗きこんできた。
JM「ジョングクのこと考えてるでしょ」
『え』
JM「ふふ、図星だ(笑)」
『な、なんでそう思うの?』
JM「Aの事ならなんでも分かるよ?」
柔らかく笑うジミンに少し恥ずかしくなる。
ジミンはいつも私の気持ちを代弁してくれるみたいに理解してくれた。
私が悲しんでるといち早く気づいて話しを聞いてくれたし
楽しい事があれば一緒に楽しんでくれて
嬉しい時は笑ってくれた。
そんなジミンを好きになって
振られてからもしばらく変わらず好きだったな…
JM「さっき僕がAをここに連れてくる代わりに条件出したっていうの覚えてる?」
『うん、気になってたから…』
JM「そっか…その条件がこれからする話なんだけどちょっとびっくりするかもしれないけど聞いてくれる…?」
頷くとジミンは安心したように笑った。
改まってジミンが言うもんだから
せっかく落ち着かせた心がまた緊張してくる。
JM「1年の頃、Aは僕に告白してくれたでしょ?」
『へっ?う、うん…』
JM「あの時本当は…抱きしめてすぐに“僕も好き”って言いたかった…」
『え…?』
それって…ジミンも同じ気持ちだったってこと?
ならどうして私を振ったの…?
JM「だけど僕は父さんの跡を継がないといけないし、父さんが決めた人と結婚するから告白を断るしかなかったんだ」
『そう、なんだ…』
JM「そのうち諦めがつくだろうって友達としてAのそばにいる事にしたけど無理だった」
『ジミン、』
JM「本当は今でもAのこと好きなんだ」
ごめんねって悲しそうに笑うジミンに胸が締め付けられた。
あの時すごく悲しかったけど
ジミンはもっと辛かったんだね…
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みそ - ドキドキとキュンキュンをくれてありがとうございました!本当に面白かったです!きむななさんの小説、大好きなのでこれからも頑張って下さい!!応援してます!! (2019年11月1日 1時) (レス) id: e24f263bf8 (このIDを非表示/違反報告)
りなみな - すっごく面白かったです!!!最後のオチ、私はすごく好きです!!!きむななさんの作品好きなのでこれからも書いてくださると嬉しいです!!! (2019年10月29日 17時) (レス) id: 582ea50ce6 (このIDを非表示/違反報告)
狐兄弟 凌 - 薔薇の所がめっちゃキュンキュンしたぁー!それにめっちゃ面白かったです(^-^)/ (2019年10月17日 2時) (レス) id: 7d3711d128 (このIDを非表示/違反報告)
美・ジ - 泣けました。はんとに終わり方もすべてがうますぎます。これからもたくさんの作品作ってください!本当に感動とドキドキで心がいっぱいになりました。ありがとう! (2019年9月10日 23時) (レス) id: 6109de95ba (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんぴょん - 終わり方うまい!キュンキュン止まらなかった!クグ〜サランへ?あぁ〜 \(>з<)/ (2019年7月14日 0時) (レス) id: ecb5fbfd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きむなな | 作成日時:2019年5月13日 21時