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『な、なんじゃこりゃあ…』
別室に押し込まれてから約2時間。
メイド服を着た女の人に囲まれて
何が起こっているのか訳も分からずされるがままにされていたら鏡に写ってるのはまるで別人になった私がそこにいた。
サイズなんて測ってないはずなのに驚くほどピッタリで
レースを基調としたスカイブルーのドレスに思わず見惚れてしまう。
「とてもお綺麗ですよ」
『え、えぇ??』
「よく似合ってらっしゃいます」
どどどどういうこと?????
なんで私、髪の毛ふわふわでドレス着てるの???
失礼します、とメイドさん達が出ていくと
ノックをしながらジミンが顔を出した。
ジミンもタキシードに着替えていて頭の中がハテナだらけになる。
JM「わぁ、すごく綺麗だね」
『状況が把握できないんですけど…』
JM「まぁまぁ、行けば分かるよ(笑)」
ニコッてジミンが笑うとまた扉をノックする音が聞こえて、さっきジミンがじいやって呼んでた人が入ってきた。
「坊っちゃま、そろそろお時間でございます」
JM「分かった、じゃあ行こっか」
再び車に乗り込んで走り出し
窓の外に流れる景色を見ながらアタマを落ち着かせる。
一体どこに向かってるのかな…
謎の不安と緊張でずっと心臓がドキドキしてる。
何十回目かの深呼吸をすれば車が止まり車のドアが開いた。
JM「おぉ、すごい大きいなぁ(笑)」
『…まさかここに入るの?』
JM「そのために来たからね?笑」
車から降りれば私達が足を向けている高級レストランに華やかに着飾った人達が入っていく。
『ここって…』
JM「チョングループ創立30周年を祝うパーティーだよ」
『え…グクの…』
JM「うん」
『一般人の私が入っても大丈夫なの…?』
JM「大丈夫だよ(笑)Aが熱で休んでる時に頼まれたんだ。“招待するからA連れて来てほしい”って」
『え…』
JM「その代わりに条件を出したんだけどね」
糸目にして笑うジミンの笑顔の奥に
少しだけ悲しさが見えた気がした。
『条件って?』
JM「まぁ詳しくは、中に入ってから話すよ」
そう言うとジミンは私をエスコートしてくれて
緊張しながらもレストランに足を入れた。
うわぁ……こんな広くて綺麗なレストラン、テレビでしか見たことない…。
お父さんお母さんごめんね、と心の中で呟きながら中心部に足を進めて行った。
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みそ - ドキドキとキュンキュンをくれてありがとうございました!本当に面白かったです!きむななさんの小説、大好きなのでこれからも頑張って下さい!!応援してます!! (2019年11月1日 1時) (レス) id: e24f263bf8 (このIDを非表示/違反報告)
りなみな - すっごく面白かったです!!!最後のオチ、私はすごく好きです!!!きむななさんの作品好きなのでこれからも書いてくださると嬉しいです!!! (2019年10月29日 17時) (レス) id: 582ea50ce6 (このIDを非表示/違反報告)
狐兄弟 凌 - 薔薇の所がめっちゃキュンキュンしたぁー!それにめっちゃ面白かったです(^-^)/ (2019年10月17日 2時) (レス) id: 7d3711d128 (このIDを非表示/違反報告)
美・ジ - 泣けました。はんとに終わり方もすべてがうますぎます。これからもたくさんの作品作ってください!本当に感動とドキドキで心がいっぱいになりました。ありがとう! (2019年9月10日 23時) (レス) id: 6109de95ba (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんぴょん - 終わり方うまい!キュンキュン止まらなかった!クグ〜サランへ?あぁ〜 \(>з<)/ (2019年7月14日 0時) (レス) id: ecb5fbfd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きむなな | 作成日時:2019年5月13日 21時