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目が覚めると白い天井が見えて
薬品の匂いで保健室だと分かった。
頭が痛くて押さえると
おでこに濡れたタオルが置かれていてひんやりとして気持ち良い
JK｢……A？｣
『え、』
JK｢よかっ、た……っ｣
私の手を握りながら安心した顔をしたグクが横にいて
こんな顔さたら離れづらくなるのに。
『グク、』
JK｢なんで俺から離れてこうとすんの｣
『だからアンタが大嫌いだって、』
JK｢だったら目見て言えよ｣
『っ、』
顔をおさえられて強制的に目を合わせられる。
グクの目を見て大嫌いだなんて言えるわけないじゃん…。
それなのに
怒ってるのかと思えば
むしろ優しい顔をしていてまた涙が溜まっていく。
JK｢俺が嫌いなら、プリント持ってわざわざ見舞いなんて来ないだろ｣
『覚えてたの…？』
JK｢忘れるかよ、あの時俺…お前に好きだって言ったんだから｣
『…っ、』
嘘であって欲しいって思ってたのに
またグクの口から聞けて嬉しいって思っちゃう。
私だってグクに好きだって言って楽になりたいのにどうしてもヘギョさんの言葉を思い出してしまう。
JK｢…お前の事が好きなんだよ｣
『でもグクにはっ…婚約者がいるでしょ？』
JK｢は…？｣
ついに溢れた涙が頬を流れてグクの手を濡らしていく。
するとグクは涙を拭って私を抱きしめた。
JK｢……そういう事ね｣
『え…？』
JK｢親父達に何か吹き込まれたんだろ？｣
『ち、ちがっ、私とグクは住んでる世界が違いすぎるから…っ』
グクは大きく溜息を吐くと
また強く抱きしめて大好きな香りがさらに私を包んだ。
JK｢住んでる世界が違うって何？俺はここにいて、Aもここにいる。同じ世界だろ｣
『でも、』
JK｢諦められるかよ、｣
『っ、』
JK｢諦められないぐらい、初めて本気になったんだ｣
グクの声が鼓膜を揺らすたびに苦しくなる。
今の私には抱きしめ返す事なんて出来ないし
気持ちにも応えられない。
なのにグクは
私なんかに素直な気持ちをこんなにもくれる。
『ぐ、く…わた…し……』
JK｢……A？｣
胸が苦しいのにグクの匂いと体温が心地よくて
いつの間にか瞼を閉じてしまった。
次に起きた時には自分の部屋にいて
おでこに置いてあったタオルからグクの匂いがして
ここまで運んでくれたんだって思ったら会いたくなって
また枕を濡らした。
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みそ - ドキドキとキュンキュンをくれてありがとうございました！本当に面白かったです！きむななさんの小説、大好きなのでこれからも頑張って下さい！！応援してます！！ (2019年11月1日 1時) (
レス) id: e24f263bf8 (このIDを非表示/違反報告)
りなみな - すっごく面白かったです！！！最後のオチ、私はすごく好きです！！！きむななさんの作品好きなのでこれからも書いてくださると嬉しいです！！！ (2019年10月29日 17時) (レス) id: 582ea50ce6 (このIDを非表示/違反報告)
狐兄弟 凌 - 薔薇の所がめっちゃキュンキュンしたぁー！それにめっちゃ面白かったです(^-^)/ (2019年10月17日 2時) (レス) id: 7d3711d128 (このIDを非表示/違反報告)
美・ジ - 泣けました。はんとに終わり方もすべてがうますぎます。これからもたくさんの作品作ってください！本当に感動とドキドキで心がいっぱいになりました。ありがとう！ (2019年9月10日 23時) (レス) id: 6109de95ba (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんぴょん - 終わり方うまい！キュンキュン止まらなかった！クグ〜サランへ?あぁ〜 \(>з<)/ (2019年7月14日 0時) (レス) id: ecb5fbfd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむなな
| 作成日時：2019年5月13日 21時
