[腐滅の刃]継国兄弟の短編集。

パワハラブラック会社に務める兄上の、誕生日を祝いたい！[現パロ] ページ4

[現パロ]

今日は兄上の誕生日。



前世では兄上の誕生日が来ても、ろくに兄上を喜ばせる事が出来なかった。(※兄上は実は喜んでいたが顔に出さなかった)



だから、今世こそは＿＿！！




ぷるルルルっ



兄上から電話だ‼



兄上も前世の記憶があり、今はとある忌々しい会社に勤めている。




「もしもし、緑壱？」



「兄上！今日ははやく帰れますか！？」



しかし、兄上は少し申し訳なさそうな声で話す。



「すまん。
実は‥今日は無惨様や、同僚(鳴女、猗窩座、童磨)との飲み会がある。

先に寝ていてくれ。」



兄上にはい‥と返事をし、名残惜しいが電話をきる。



「‥‥‥」



「‥‥‥」




おのれ‥‥無惨めが‥‥



まさか今世でも兄上をたぶらかすとは‥‥




そう、兄上は今世でも無惨の会社に入っている。



しかし‥‥


「今日は兄上の誕生日なのに‥‥」



絶対、今日中に祝いたい。









.



「猗窩座殿、俺と飲み比べをしようぜ？」




「っ！今は猗窩座という名ではない！
俺はやらないからな！」



「えー、相変わらずノリが悪いなぁ。
あ！そうだ、黒死牟殿、飲み比べしないか？」



「私は‥飲み比べなどしない」



「‥でも、同僚同士の親睦を深める為にも、飲み比べは大切じゃないか？」



「はぁ‥分かった。」









.


「‥‥何をしている？」



「無惨様‥‥童磨様が黒死牟様と飲み比べをしたようで。(帰りたい‥)」



「ははっ、黒死牟殿〜、まだ酒はからになってないぜ？」



すっかり顔が真っ赤の童磨とテーブルに顔をうずくませる黒死牟の姿があった。



「‥‥‥‥‥」



「童磨、お前の責任だ。
私はもう帰る。黒死牟はお前が家に送れ。」



「えぇ！
俺はこれからしのぶちゃんに＿＿」

「私の命令が聞けないのか？私の言うことに従わない気か？」



「はーい。
あーあ、面倒くさいなー。」



その時、バタンっとドアが開いた。



ゼェゼェと息をきらす緑壱の顔とともに＿＿



「やっと‥みつけた‥‥兄上‥」←無惨株式会社の周りの店全て探した。



無惨は嫌な顔をすると、すぐさまスタスタ逃げていった。



「兄上、兄上帰りましょう。」



「‥‥うーん‥‥緑、壱‥か？」



テーブルにうつ伏せていた兄上が顔をあげると、どれ程飲んだのだろう、兄上は頬を赤面させて色っぽい程麗しい顔をされていた。

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