216話 ページ27
｢…は？｣
…口が滑ったわけではない。
言っておくべきだと踏んで、覚悟を持ったのだ
｢…どういうことだ｣
｢………親のことじゃないわ。
そんなこと…あなたは気にしないし、私ももうなんとも思ってない
私がこれまで積み上げてきたものが…っとてもあなたの幸せに似合うとは思わないのよ！！｣
｢？！｣
随分驚いた様子だった。
顔を上げ、まるで思ってもみなかったというような、まん丸の目
｢優しいあなたにはもっと可愛い人が似合うわ！
清純で、家庭的で…なんの穢れもない…
兵士は知らず知らずに安心を求めるものよ、日中の殺伐とした心を癒してくれるような、そんな人を選ぶべきなの｣
ロシーはただ聞いてた。
驚きの顔はだんだん柔らかくなり、微笑みすら携えているように見えた
｢私は傷だらけだし、またいつ情緒不安定になるかわかんないし
こんなに守りがいがない女いないわ
それに……あんたは知らなかったでしょうけど…
子供、産めないのよ…私…っ
最後の海の一族だから…、私で海の一族は終わりだから…！
あなたに家族を持たせてあげられない！！｣
やっぱりこぼしてしまった涙を、先程の荒々しさなど思い出せないような優しい手つきで、そして慣れた手つきで彼は拭った
｢…、家族ならここにいる。｣
｢！！｣
…いつもの、ロシーだ。
彼は私の頬を両手で包んだ
｢…お前ほど守りたくなる女はない
そりゃあ傷がつくのは嫌だよ、お前が辛いことはなるだけ避けたいからな｣
｢っ…｣
優しすぎる。
…やっぱり私にはもったいない…
｢8歳に出会ったあの瞬間から、俺はお前が好きだったんだ
…傷だらけの体にも関わらず自分を盾にして俺を守った、
世界一優しくて勇敢な女の子に、ずっと、惚れてた｣
｢〜っ！｣
膝から崩れ落ちる私をロシーは抱きとめた
｢俺が、思い描く未来の幸せの先には、必ずお前が笑ってる。
…なあ、そんなに俺の幸せを祈ってくれてるんだろ
…俺は、自惚れてもいいのか｣
｢…………ん。｣
真っ赤な顔をうつ伏せて頷くと
瞬間顎を掴まれ
唇は奪われた。
｢………今、もう一度お前に愛を伝えたら
お前は違う応えをくれるか？｣
言葉はいらなかった。
Aの深い、深い海色の…真珠を浮かべたような瞳の輝き、それだけで十分であった。
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怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - レスありがとうございます！やはりそうだったんですね！赤毛のアンが好きな人がいて嬉しいです！他にも私は大草原の小さな家や、若草物語、風と共に去りぬを愛読していたのですが、ひはるsはこれらを読まれた事ありますか……？(途中自分語りですみません) (2019年1月20日 21時) (
レス) id: 82ba7abb24 (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - 怒らないで委員会会長mAKAさん» ありがとうございます！！そしてそうなんです、気づいてくれた方は初めてですよ！！私は赤毛のアンシリーズが本当好きで、夫であるギルバートと、大切なマシュウおじさんから名前を借りたんです！ (2019年1月16日 0時) (レス) id: 1f07ba6d69 (このIDを非表示/違反報告)
怒らないで委員会会長mAKA(プロフ) - とても好きです！作者様の文才に惚れ惚れしています……ちなみに今更ですが、部下の名前は赤毛のアンを意識なさってますか？ (2019年1月3日 21時) (レス) id: 82ba7abb24 (このIDを非表示/違反報告)
ひはる(プロフ) - アトさん» すっっっごい嬉しいです！！！いやもう1000人なんて夢のまた夢ですよ笑私のこの妄想に共感してくれる人がいてくれるだけでありがたいです、でもありがとうございます！！ (2018年11月17日 23時) (レス) id: 1f07ba6d69 (このIDを非表示/違反報告)
アト(プロフ) - お気に入り登録の人少なすぎ……1000人くらい行くべき作品だと思います(・ω・)ノ (2018年11月16日 10時) (レス) id: 0008ad3e23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひはる x他1人 | 作成日時：2018年10月21日 21時
