75話 ページ28
なるほど。これまでふと見たこともない景色が頭痛と共に見えたのは…そういう訳なのかも
船の中で見えた祖母の記憶も、きっとそのせい。
｢…これ、読み終えるから今日一日だけくれない？｣
｢！一日でこの数を読み終える気ですか？！｣
見る限り百余冊…
これくらい読み終えないわけない
｢(さすが、歴代一の逸材…頭脳も頭三つ四つ飛び出ている)
ええ。元々今日は、このまま奥に用意されているあなた様の部屋でお休み頂く予定でして
明日から、容赦なく修行は始まりますが。
よろしいですね？｣
｢私のこと、誰だと思っているの？
強くなるために、惜しむものなどないわ！！ ｣
ーーーー
本棚の前に椅子を起き、1冊書物を抜き取って腰をかける
。
。
。
。
。
本を閉じる。
5時間後、全ての記憶を読み終え私は息を吐き出す。
ーーーーーーーーーー女神の記憶
今まで読んだ内容を目次にして見るなら次のようになる
一、次の世代へ贈るもの。
二、舞のことについて。
三、歌のことについて。
四、歴史について。(所々破り取られている)
五、…最後の女神へ。
…やっぱり私が1番新しい発見をしたのは、5番目。
とはいっても全体的にも細かいものを除くとそこまで発見は多くない
全身水になる方法とか
右目を奪われた時、同時に遠方を視る力も失うので注意、とか
ノックアップストリームなどなど、特殊な海流を起こす時期とか…
操る者として必要な事を知れて良かった。
ん？
なんだろう、この最後の1冊だけ、カバーが厚いような…
めくると、カバーのなかから一つの紙が出てきた
｢…何も書いてない。｣
…でも、ならなんで挟まっているの…？
能力を使ってみようか。
手のひらから小さな水球をうみだし紙を乗せてみた
じわっ！
｢！！｣
ありえないほどにすっと海水に溶けたその紙は、何やら水の中で文字を表していた
『真の女神へ
真の姿を現す方法』
｢真の姿…？｣
文字が移り変わる
『言葉を唱えよ
《依代の封 真の力示すべく 今一度解かれ 眠れよ 眠る魂が今 呼び出されん》』
｢…より、しろのふう…真の力を示すべく
今一度…解かれ、眠れよ…我、眠る魂が
今 呼び出さ、れん…？？｣
瞬間
雷と紛うかのような轟音が鳴り響いた。
｢…ｯあああ？！…なに、身体が…！｣
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作者名：ひはる x他1人 | 作成日時：2017年12月4日 21時
