64話 ページ17
近づく二つの顔を押しのけて進む
｢…いま、私はまだ未熟だから勝てない相手もいっぱいいる
教えをこうしかないの、
後に誰よりも、強くなるから。
そうすれば、貴方達の元を離れることもない
私がいない間に出来ることを。
貴方達だって研修を抜けてもまだ新兵、学ぶことはまだまだあるでしょ｣
顔を引き締めた二人は、駆け足で私の後ろにつく
｢はい！｣
｢うっす！｣
そうこうしている間に父さまの部屋の前を一旦通り過ぎてしまった
素知らぬ顔をして戻り、扉を開け放つ。
｢父さま！行くわ！！｣
｢何処にだ？！！｣
・
・
・
｢そうか、行くのか…まあそう言うだろうとは思ったが…｣
ちらっちらっと父さまの視線を受ける
冷静を保とうとしているのが目に見えてわかるが、心配が隠しきれていない。
｢安心して。あっちに引き抜かれる気は無いし
強くなって帰ってくるから｣
｢…まあ、私に止める権利もない。
期間は、1年。
出発は、
明日からだ。｣
｢｢はあ？！｣｣
｢急だね｣
父さまはため息をつき、
部下二人は叫んだ。
｢…父さんは？｣
｢ガープは今出張だ。帰ってきたら怒鳴り散らすのだろうな。…胃が痛い｣
私はおもむろにある小瓶を取り出し、父さまの前に置いた。
…
…
｢…なんでお前が胃薬をもってる？｣
｢…｣
｢おいやべーよあした、あ し た、！お嬢が、は、あした、あし、きょういちにちだけ？は、おい、え、あ、いちにちもねえよ ﾌﾟｼｭｰ(ショート)｣
｢今のうちにお嬢を見とくしかあるまいいやいつも見ているのだが１年後といったらお嬢の歳だとどれほど成長が目に見えるか！なんてことだ毎日の成長記録ノートも買ってあるというのにきっと見ぬ間に美しく成長なさるのだろうそれを見るCP？憎らしいにも程があるなんの経緯でそうなるんだ全くサイファーだかサイバーだか知らないが何処の馬の骨ともしらぬ輩にお嬢を預けられるのか否！なぜセンゴクさん達は止めぬのだ全くもって理解ができないーーー(とどまることを知らない愛)｣
｢……ああ｣
｢…………父さまと兼用かな。｣
｢…足りんよ。｣
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作者名：ひはる x他1人 | 作成日時：2017年12月4日 21時
