第218話 ページ35
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「‥‥だ、誰か来ましたよ」
「落ち着け歌川。百夜の言いつけを忘れたか。無視すればそれで済むだろう」
「そ、そうですよね‥‥」
しかし1分と経たないうちに、再びピンポーン、と。
居留守の心苦しさを抑え、再び無視を決め込んだが。ピンポンピンポンと何度も連打する音が聞こえる。その間隔はだんだん狭くなっていって、訪問者は大分苛ついているようだった。
「うるさい‥‥」と菊地原が耳を押さえ呻く。
「‥‥覗き穴から、見てみます?」
「放っておけ。そのうち諦めて帰るだろう」
けたたましいインターホンをBGMとして言われても説得力がない。菊地原も哀れである。眉間に皺が寄って今にもキレそうな顔だ。
「‥‥やっぱりおれ見てきます」
「出るなよ」
「わかってます。誰なのか確認だけ」
廊下へ出ると後ろから太刀川さんと菊地原、歌川が様子をうかがう気配。恐る恐る小さな穴を覗き、ドアの向こう側に目を凝らす。
まず見えたのは黒い制服。階級章っぽいのもついている。
これ偉い人かなんかじゃないのか、とさらに目を凝らすと、突然「ガチャリ」と鍵の開く音。‥‥え、鍵の開く音?
「───どわっ!?」
突然外側に開いたドア。支えを失った俺は当然のごとく前に倒れ込む。いててと顔をあげ、来訪者の顔を見て「あ」と声が漏れた。
「‥‥なんだぁ、お前ら、そのアホ面。つーかいるんならさっさと出ろよ」
「‥‥“一瀬グレン”」
菊地原がぼそりと呟いたのが聞こえた。
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夏向(プロフ) - るい酸性さん» 読み返していただきありがとうございます!6は現在改変中でして、土曜日中に全体公開する予定なのでもうしばらくお待ちください! (2023年2月11日 0時) (レス) id: b371f4960f (このIDを非表示/違反報告)
るい酸性(プロフ) - 久しぶりに読み返しました!6のパスワード教えて欲しいです! (2023年2月10日 17時) (レス) @page49 id: 825df6404c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏向 | 作成日時:2017年9月7日 19時