とある冬の日。

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__Aside__






愛「で、手出されなかったの？」


「…っちょ愛さん、まだお昼ですよ！」








愛さんとのランチタイムで

毎度聞かれるこの質問。








「…なんにもないですよ…」


愛「そゆとこ意外とちゃんとしてんだね。登坂さん」









自分でもなんとなく気づいてる。


登坂さんがわたしに気があるんじゃないかってこと。







だからこそ、

登坂さん家に行くことはダメって分かってんのに

昨日のことは全く記憶になくて…









愛「でも主役なのに途中で抜けてまで送るって

どんだけ愛されてんの(笑)」



「…え、途中？？」



愛「そうらしいよ。A送んなきゃいけないんでって」








愛さんの彼氏さんは

会社の結構お偉いさんでその場にいたから

たぶんホントの話。









「…わたし、最悪だ。」


愛「感謝しなきゃ。(笑)」









わざわざわたし送るために

そこまでしなくてよかったのに…





あーもう。


なんであんなに飲んじゃったんだ…わたし。









急いでポケットから携帯をとりだして、






【 昨日は途中で抜けさせてしまってごめんなさい。】







わたしお気に入りの真顔スタンプを添えて

ぽちっと送る。









愛「その浮気者とはその後どうなの？」



「それ以来連絡数回した程度で会ってないです…」



愛「向こうは気づかれたって分かってるんだっけ？」



「なんにも言ってないんで、たぶん気づいてないと思うんですけど…」



愛「それはそれでおかしくない？」









会おうとも言ってこない彼氏いる？って。


…愛さんの言うとおりだよ。






確かに、連絡するのもわたしからで

彼からは来たことない。









愛「わたしなら次の恋いっちゃうけどね(笑)」



「…次の恋」



愛「A可愛いし、なにより次の恋もう目の前にあるじゃん(笑)」






愛さんは絶対涼介と別れろとは言わない。

わたしがまだ気持ちがあること知ってるから…






それが毒舌の愛さんの中にある優しさ(笑)







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