とある冬の日。

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__登坂side__






「どー？うまい？？」


A「最高です(笑)

でもプルコギピザは？？」








…くそ。絶対言うと思った。









「だからピザと言ったらマルゲリータだろ。」


A「わたしがプルコギピザ好きなの知ってるくせに。」


「文句言うなら没収すんぞ。」









ブツブツいいながらも

バクバク食べるAを見る俺は


もう、パパ目線。(笑)









A「…聞かないんですか？」


「なに。もう聞いてもいいの？」


A「どうせ言わなきゃいけないんですよね」


「うん、そうなるね」









Aには俺の作戦バレバレだったみたい。


それはそれでちょーど良いんだけど。









A「たぶん次会ったら振られちゃうと思います。」


「…次？なんで？」








昨日会ったこと。




その時携帯に浮気相手らしき人から

連絡が来てそれ見ちゃったこと




やっと確信して、

我慢できなくてそれだけ言って

飛び出しちゃったこと。







ぜーんぶ聞いた。









A「もしかしたらわたしが浮気相手だったのかも」





辛そうに笑うA。








今こいつの中にある辛さが

全部俺のとこに来たら良いのにってマジで思った。









「俺が今そいつの悪口言ったら？」



A「登坂さんのこと嫌いになる。」









すげぇ言いたいことは山々だけど

俺が言ったとこでコイツが楽になるわけじゃないし。




ぐっと我慢。









「じゃあ悪口は言わないから、これだけ。」


A「…え？」








目の前に座ってたAの後ろに回って

ギュッと抱きしめる。








A「…登坂さん？」








今まで我慢してきたものを

こんなあっけなく壊しちゃったけど






悪口よりは良いでしょ？…







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