見てるから(木兎光太郎) ページ36
今日は光太郎のチーム、ブラックジャッカルの公式戦。
実は仕事で行けないと言っていたのだけれど、内緒で見に来てしまった。旦那の試合を見ない嫁が居るだろうか、いや居ない。
人混みをかき分けつつ、真ん中の方に座る。
丁度これから試合が始まるという所で、背番号を見せるためにコートに並んでいた。その時宮くんや日向くんになにか声をかけられている光太郎が見えた。多分私が来ないと言ったから落ち込んでいるのだろう。みんなほんと申し訳ない。
少しして試合開始の合図が鳴った。
第1セットは日向くんや佐久早くんのおかげで光太郎のチームが取ったが、第2セットは光太郎がミスを連発し、相手に取られてしまった。
私はここでまずいと思った。セット間のコート交代中、急いで最前列まで降りた。光太郎が前を通るその瞬間、私は叫んだ。
『木兎…！！』
私の声に気付いた光太郎が勢いよくこちらを向いた。
私は光太郎の最後の春高の時と同じように、握った拳を前に突き出し叫んだ。
『私、見てるから…！』
光太郎は目を輝かせて、私と同じように拳をこちらに突き出し言った。
「ちゃんと見とけよ〜！」
光太郎の後ろを歩いていた宮くんや日向くんは一生懸命こちらに頭を下げていた。相当手を焼いていたのだろう。私も頭を下げ返し、席に戻った。
やがて試合が終了した。
調子を戻した光太郎が活躍し、その後2セット続けて勝ち取った。
試合終了後、第2セット後の事や後半の活躍があり、光太郎は取材の人たちに囲まれていた。
私がそんな様子を遠くから見つめていると、突然声をかけられた。
「今日は有難う御座いました。ほんまに助かりました。俺らじゃどうしようもなくて」
声をかけてくれたのは宮くんで、苦笑いしながら私に感謝を述べた。
『宮くん、お疲れ様。こちらこそうちのが迷惑かけてすみません…。これからもちゃんと見に来ます…』
「すんません…俺もあの人の扱い勉強します…」
2人でそんな話をしていると、光太郎は取材の人達に突然叫んだ。
「奥さんがチームメイトにナンパされてるからあとは日向に聞いてくれ！」
慌てて走り出す光太郎を見て、宮くんは「やば……ほな行きますわ！」と逃げるように立ち去った。
少しして光太郎が走って来た。
「なあなあ！今日の俺かっこよかった！？」
『うん、凄いかっこよかった。第3セット以降はね』
「なっ………しょうがねえだろ…」
『次も見に行くね』
「おう！約束！」
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まる - 泡姫さん» お時間かかっても全然構いません…！！むしろリクエスト叶えていただけるだけですごく嬉しいです…！続編をお気に入り登録しておきます…！！！！！！ (2月18日 15時) (
レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - まるさん» わー！リクエストありがとうございます！久しく書いていないため少しお時間頂いてしまうかもしれませんが、私なりに書かせていただきます！！現在こちらの作品は続編の方を更新する形になっておりますので、よろしければそちらをお気に入り登録してお待ちください！ (2月18日 12時) (レス) id: 5951de0be4 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作者さんにリクエストが…。銀.島.結.で過去の辛かったことを銀が全部包み込む…みたいなお話を書けたりしますでしょうか…？(語彙力なくてすみません…) (2月18日 11時) (レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジさん - 好きで愛してるわ作者さんじゃなくてさ、作者様じゃね？(は？何言ってやがるオレンジさんや) (2022年7月10日 21時) (レス) @page48 id: 0e3c42be20 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - 愛菜さん» そういう素直で分かりやすいお言葉が1番嬉しかったりします……今後も緩く書いていきますので時々キュンとしに来てください…！(ちなみに現在次話執筆中です…) (2021年11月6日 11時) (レス) id: 8284d2d1b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泡姫 | 作成日時：2021年9月1日 21時
