呼び方(木兎光太郎) ページ18
『主将がこんなんでいいと思ってるの？』
「ごめんなさい…」
私は今、クラスメイトの木兎光太郎に勉強をと教えている。というのも、どうやら次のテストで赤点を回避しなければ、補習で夏合宿の参加が難しくなるらしく、光太郎に勉強を教えてくれと木葉に頼まれたのだ。
『みんなに迷惑かけてるのわかる？』
「分かってます…」
『分かってるんだったら早くここまで訳して』
木兎が手を動かしているのを私は適当に眺めていた。解き方は一通り教えたから出来るはず…と思っていたが、一向に手が動かない。
「A、これ…なんだ？」
『はぁ？』
先程教えたのにまたこいつは、と思い私は問題集を見る。やはり先程教えたものとさして変わらない。
『さっき教えた通りにやってみなよ。ここから訳すやつ』
「これなんて意味なんだ！」
『いや、意味わかってないのかよ。それはググッてくれよ』
多分光太郎からバレーをとったらバカしか残らなくなる。本当に困る。
『京治くんも大変だよね、こんな木兎なお守りなんて…』
「えっ…！？」
光太郎は急にこちらを向いた。
私は驚き少し引いてしまった。
『え、なに…』
「A、いつの間に赤葦の名前呼ぶようになったんだ！？」
『この間話してたら京治くんが「京治で構いませんよ」って言い出したから…』
「嘘だ！赤葦はそんな奴じゃない！」
一体なんなんだ。別に私が彼をなんと呼ぼうが関係ないだろう。
まあ「京治くん」なんて呼び方、普段はしなくて、ただちょっと光太郎にヤキモチ妬いてほしかっただけなのだが。
「他のやつはみんな苗字なのに赤葦は名前で呼んでるのか！？俺だけじゃないのか！？」
『いや、光太郎だけな訳なくない？なに、他の人の名前呼んでるの嫌なの？』
「嫌だ！！」
予想外の反応に驚いてしまった。
別に…くらいの反応だと思っていたのに、ハッキリ嫌と言われてしまった。
そろそろネタバラシかな…
「好きな人が自分以外の男の名前呼んでるの嫌！！」
嫌の方向がちょっと違った〜！！
しかも好きな人ってなんだ〜！！
『いや、私の自由だし！好きな人とか訳わかんないし！』
「俺は！Aが！好き！分かった！？」
『分かんない！！！』
ああもう一体私たちは何を言い合ってるんだ。
こんなことしてる場合じゃないのに。
『……私も好きだけど今はこれ訳して！！』
「おぉお！？！」
「好きって…ほんとか？」
『ほんとだよ』
もうすぐ夏が始まる。
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まる - 泡姫さん» お時間かかっても全然構いません…！！むしろリクエスト叶えていただけるだけですごく嬉しいです…！続編をお気に入り登録しておきます…！！！！！！ (2月18日 15時) (
レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - まるさん» わー！リクエストありがとうございます！久しく書いていないため少しお時間頂いてしまうかもしれませんが、私なりに書かせていただきます！！現在こちらの作品は続編の方を更新する形になっておりますので、よろしければそちらをお気に入り登録してお待ちください！ (2月18日 12時) (レス) id: 5951de0be4 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作者さんにリクエストが…。銀.島.結.で過去の辛かったことを銀が全部包み込む…みたいなお話を書けたりしますでしょうか…？(語彙力なくてすみません…) (2月18日 11時) (レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジさん - 好きで愛してるわ作者さんじゃなくてさ、作者様じゃね？(は？何言ってやがるオレンジさんや) (2022年7月10日 21時) (レス) @page48 id: 0e3c42be20 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - 愛菜さん» そういう素直で分かりやすいお言葉が1番嬉しかったりします……今後も緩く書いていきますので時々キュンとしに来てください…！(ちなみに現在次話執筆中です…) (2021年11月6日 11時) (レス) id: 8284d2d1b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泡姫 | 作成日時：2021年9月1日 21時
