守る人(夜久衛輔) ページ24
『やっくん〜!!会いたかった〜!!』
「いや、昨日1日会わなかっただけだよな?」
『私は毎日会いたいよ〜!!』
そう言って朝練が始まる前から私はやっくんに抱きついていた。
「ちょっとオジョーサン、夜久が困ってるでしょうが」
『黒尾は黙っててくれ〜!!』
私は高校に入学した時にやっくんこと、夜久衛輔に一目惚れした。
目線が同じくらいで親近感が湧いたのもあるが、何より話してて安心感があった。
まるで小さな時から一緒かのような安心感。
「まあまあ、もうずっとこんなだし俺はいいよ」
『うわぁ〜!!やっくんマジ愛〜♡』
「今日は一段とくっつくな〜」
『まぁね〜!!』
私は決めていた。今日こそはやっくんにちゃんと好きと伝えるって。
やっくんはきっと信じてくれないだろうけれど、ちゃんと好きって伝えなきゃ。
「A、なんかあったか?」
『えっなんで!?』
「いや、いつもと様子が違う気がして」
『なんもないよ!!』
私はへらりと軽く笑いやっくんから離れる。
間もなくして練習が始まり、私もマネージャー業に励む。
「新田さん危ない…!」
リエーフの声が体育館に響く。
タオルを畳んでいた私はゆっくりと顔を上げる。
リエーフがサーブレシーブに失敗したボール、ようは流れ弾ってやつが私のところに飛んできていた。
あぁ、無理だこれ。
そう思った瞬間、誰かが私の前に走ってきた。
「リエーフ危ねぇだろ!!」
ボールをさっと受けて返すと、そう叫んだ。
そう、走ってきたのはやっくんだったのだ。
「A、大丈夫か…ってなんで泣くんだよ!?」
『ご、ごめん……やっくんがあまりにもかっこよくて…』
私は慌てて涙を拭きながらそう言う。
やっくんは私が畳んでいたタオルを1枚取り、涙を拭いてくれた。
「好きな人を守るのは男の役目だろ」
やっくんは笑ってそう言った。
私はあまりのかっこよさに再び大粒の涙をこぼしてしまった。
『私もやっくん好きぃい…』
「わかった、わかったからそんな泣くなよ」
やっくんは困ったような表情をしていた。
困り顔まで好きだから困る。
『あのね、ほんとにね、すっごい好きなの…』
「知ってるよ」
やっくんはそう言って私の頭を撫でて行ってしまった。
どこまでも優しいやっくんが私は大好きだ。
136人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる - 泡姫さん» お時間かかっても全然構いません…!!むしろリクエスト叶えていただけるだけですごく嬉しいです…!続編をお気に入り登録しておきます…!!!!!! (2月18日 15時) (レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - まるさん» わー!リクエストありがとうございます!久しく書いていないため少しお時間頂いてしまうかもしれませんが、私なりに書かせていただきます!!現在こちらの作品は続編の方を更新する形になっておりますので、よろしければそちらをお気に入り登録してお待ちください! (2月18日 12時) (レス) id: 5951de0be4 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作者さんにリクエストが…。銀.島.結.で過去の辛かったことを銀が全部包み込む…みたいなお話を書けたりしますでしょうか…?(語彙力なくてすみません…) (2月18日 11時) (レス) id: 649d507a41 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジさん - 好きで愛してるわ作者さんじゃなくてさ、作者様じゃね?(は?何言ってやがるオレンジさんや) (2022年7月10日 21時) (レス) @page48 id: 0e3c42be20 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫(プロフ) - 愛菜さん» そういう素直で分かりやすいお言葉が1番嬉しかったりします……今後も緩く書いていきますので時々キュンとしに来てください…!(ちなみに現在次話執筆中です…) (2021年11月6日 11時) (レス) id: 8284d2d1b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:泡姫 | 作成日時:2021年9月1日 21時