検索窓
今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:20,253 hit

3 藍沢side ページ4







藍沢「…………あ。」




Aが記憶をなくして1週間が経ったころ。





天野「藍沢先生?どうかした?」




あの日から、俺の時間は止まったままで


でもそうはいかない救命の日常に流されて


忙しい救命の仕事をこなしていた俺。





1週間ぶりに、Aの姿を見つけた。





天野「……あの子が、どうかしたの?」




ふらふらと階段を上っていくAを思わずガン見してしまっていたらしい。



隣にいた天野奏が



心配そうに俺の顔を覗きこんできた。





藍沢「……悪い。行く。」



怪しむ様子を見せる天野を放って



俺はAの後を追った。














Aが向かっていたのは屋上だった。



その足が、あまりにもふらついていたものだから




藍沢「だ、大丈夫か?」




思わず声をかけてしまった。




Aは、ゆっくりとこっちをふり向いて



一瞬、驚いた表情をしたけど




A「…………大丈夫、です(^^)」




それはすぐに、柔らかいものに変わった。




A「……お医者さん?」




藍沢「あぁ。」




A「先生、お名前は?」




藍沢「……救命の、藍沢耕作だ。」





少しとまどいながら



少しだけ期待しながら




おれはAに名前を告げた。






A「藍沢先生、かぁ。」




いつもと何の変わりもなく俺の名を呼ぶのに




いつもとかけ離れてる俺らの距離。





守りたかった。









絶対に守りたいと願った。









そんな俺の手を









キミは、あっさりとすり抜けた。









キミのせいじゃない。









俺の、無力さが



カタチになって、表れただけ。

4 藍沢side→←2 藍沢side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
101人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちゃむ - 初めまして、こんばんは!続きとっても楽しみにしています!!頑張ってください、応援してます!^ ^ (2017年9月26日 2時) (レス) id: 8580801f32 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Manami | 作成日時:2017年9月16日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。