2 藍沢side ページ3
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新海「低酸素脳症による、意識障害だ。
心配蘇生に時間がかかったことと、
重度の呼吸困難による酸素欠乏症が原因だろう。」
どのくらい時間が経っただろうか。
脳外科の新海が、Aの検査結果を持って
医局にやってきた。
藍沢「……そうか。」
新海「いつ記憶が戻るかは分からない。
明日なのか、1か月後なのか、1年後なのか…………。
もう戻らないってことも、十分ありえる。」
藍沢「………………そ、か。」
言葉すら、上手く紡ぐことの出来ない俺を
新海は静かに見守ってくれた。
新海も、Aとの面識はある。
しかしAは、俺らのこと以前に
自分の名前さえ、覚えてないらしい…………。
新海「……必要以上に責任を感じるな。」
藍沢「……。」
新海「…………って言ってやりたいけど、無理な話だよな。
よりによってAちゃん、だからな……。」
あんま無理すんなよ、と言い残して
新海は医局を去っていった。
人は、灯りに照らされて前へと進む。
だけど、もしその灯りが
何かの拍子に消えてしまったなら……。
藍沢「……どうしたら…………。」
今はいないAに
そっと問いかけた。
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ちゃむ - 初めまして、こんばんは!続きとっても楽しみにしています!!頑張ってください、応援してます!^ ^ (2017年9月26日 2時) (レス) id: 8580801f32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Manami | 作成日時:2017年9月16日 18時